43.5話 閑話 ~カルロ奮闘記③~
カルロのお話も今回で最後になります。
次回から新章スタートになりますので、
お楽しみにして下さい。
カルロは腹を括り、自身の周囲に100本の土槍を生成させ、浮遊させた。
さらに、左右に巨大な土の大砲を生成した。
カルロ「いつかは兄貴を超えるつもりなのに、
これじゃあ、完全に兄貴のマネだな・・・・」
「でも、今の俺じゃこれ以上は考えつかないしな・・・」
マイン「・・・・・・」
ダイン「どっちが化け物だよ」
カルロ「でたとこ勝負だ!!!」
「いくぜ、獣王様よ!!!!」
カルロは<風>を纏い、超速で突進をし、
左手の黒曜光槍で突きを放つ。
それと同時に2台の土の大砲から巨大な土玉が発射され、
浮遊させていた100本の土槍も飛翔した。
ダインは放出させていた莫大な闘気を前面に展開し、
土玉を粉砕し、カルロの突きを空中でとどめさせた。
そこに飛来する100本の土槍。
それらがダインの前に展開されている闘気の壁により、
次々を粉砕されている光景を眺めながら、
ダインの後方にさらに50本の土槍を生成し、ダインに向けて放出。
それと同時にカルロの自身の足元に巨大な土壁を生成し、
自身を上空に退避させた。
突如、自分の後方に無数の土槍が生成されたことに驚いたダインは、
前面のみに展開していた闘気の壁を前面と後面に展開しなおした。
それと同時に上空に避難したカルロに対して、
両手で持った巨大な戦斧を掲げ飛び掛かった。
カルロは飛び掛かってきたダインに対して、
狙い通りと言わぬがごとく、黒曜風剣にて袈裟切りで迎撃。
落下の重力加速度も剣戟の威力に加味させたカルロの剣戟が
ダインの戦斧と最初の1合目を達成したころ、
カルロはダインの全方位に100の土槍を生成し、突撃させた。
カルロのこの行動は、ダインと鍔迫り合い中であるこの瞬間において、
自爆攻撃にも等しかった。
カルロ「自爆攻撃なのは百も承知!!!!!」
「これしか俺には勝機を見いだせなかったのさ!!!!」
そういうと、カルロは鍔迫り合いの状態から押し切ろうと
自身の闘気を黒曜風剣に込めた。
カルロが生成した土槍は容赦なく、二人を攻撃する。
纏った闘気の壁によりその大半を消滅させるダインに対し、
カルロはその槍を無防備にその身に受ける。
しかし、攻撃した土槍の総数の差により、
お互いに身体を貫いた土槍の数はほぼ同数であった。
そんな状態でありながらも、
鍔迫り合いの状態は変化せずに拮抗したままであった。
ダイン「では、余も本気の反撃をするぞ!」
ダインは自身を覆っていた闘気の壁を全て戦斧に込める。
その瞬間、鍔迫り合いの状態は崩壊し、
カルロは天井に向けて吹き飛ばされた。
マインは、天井より落下してきたカルロを受け止めながら宣言した。
マイン「これ以上は命の危険があります!」
「演舞終了です!」
マインの仲裁により、
<獣王ダイン><竜人王カルロ>の演舞は、
<獣王ダイン>の勝ちで終了した。
その後、ダイン獣王国所属の魔術師団により治療を受けたカルロは、
マインに引きつられ、ダインの自室を訪れていた。
ダイン「なかなか楽しい演舞であったぞ、感謝する」
カルロ「あれじゃあ、完全に完敗だけどな・・・」
「正直、兄貴以外に負けるとは思ってなかったよ・・・」
ダイン「余にあれだけの傷負わせ、しかも本気にさせたのだ」
「誇ってもよいことだぞ?」
カルロ「素直には喜べないな、兄貴に合わす顔がないよ」
ダイン「ならば、余の配下になるか?」
カルロ「マインにも言いましたが、それはお断りさせてもらいますよ」
ダイン「惜しいのぉ・・・」
「まぁよい、十分力は示してもらった」
「うぬの話を聞こう」
カルロ「・・・ それはありがたいですな」
カルロは、
・くろむが迷いの森に建国したこと。
・建国したことを認めてほしいこと。
・後日、王同士の会談の場所を設けたいこと。
を伝えた。
ダイン「マインから話は聞いておったし、
その<建国宣言>とやらもルイン経由で届いてはおる」
「どうしたものかと思案しておったが、
うむ・・・ いや、カルロと演舞して考えが固まった」
「会談には応じる」
「ただし、その場ではまず演舞してもらう、
ルールは今回と同じでよかろう」
「くろむとやらが勝てば建国を認め、その後話し合いに応じよう」
「余が勝てば建国は認めぬ、後日余が自ら滅ぼす」
カルロ「俺が出せる現実的な結果としては、上等な結果だと思うので、
それで構いませんが・・・・」
「ルールがそれでいいのか悩むところではあります・・・」
ダイン「どうしてじゃ?」
カルロ「失礼になることを承知で言います」
ダイン「構わぬ、申してみよ」
カルロ「ダイン様は俺の土槍で負傷を負いました」
「兄貴、いや我が王であれば、俺の土槍程度では傷は負いません」
「そして攻撃力に至っては俺ごときでは足元にも及ばず、
俺の数十倍は確実にあります」
「しかし、ダイン様も相当の強者」
「我が王としては、どの程度手を抜けば良いかわからぬ・・・」
「と、思います」
マイン「!!!!!!」
「我が友とは言え、さすがに言葉がすぎるぞ!!!!!!!」
ダイン「マイン、よい」
「ここまでの強者にそこまで言わせるとは、
くろむとやらは尋常ならざる存在なのであろう」
カルロ「お言葉ですが、我が王に対して敬称なしは、いささか不快でございます」
ダイン「それはすまなかったな」
カルロ「いえ」
ダイン「まぁルールは追って考える」
「くろむ殿には会談は応じると伝えてくれ」
「場所はすまぬが、この王城でとさせてもらう」
「日時を決定して、報告させてくれ」
カルロ「わかりました」
ダインとくろむの会談の約束を取り付けたカルロは、
くろむに報告のため、魔道王国アイギスへの帰路につこうとしていた。
マイン「やっぱり、帰ってしまうんじゃな?」
カルロ「あぁ、俺の居場所は兄貴のいる場所だからな」
マイン「カルロにそこまで心酔されるとは、羨ましい御仁じゃの」
カルロ「マインには世話になったな、ありがと」
「次会ったら、今度は俺が酒をおごらせてもらうよ」
マイン「それは楽しみじゃな」
友情を芽生えさせた二人は、しっかりと握手を交わし別れた。
今回の閑話は、戦闘描写を今までより細かくしてみました。
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