35話.試練の後始末②
くろむ「そろそろ落ち着いたか?」
先ほどまでの大混乱の念話が少し落ち着いたころに、くろむが声をかけた
ナビ 「くろむの非常識な行動はいつものことだから、
理解をしようとせずに、結果をあるがまま受け入れる」
「これが大事と説明しておくわ」
アキナ「酷い言い方だとは思うけど、わたしも概ね同意見よ」
くろむ「初期メンバーにそう言われる俺って・・・」
カイン「我らが主様である以上、規格外であるのは予想しておりましたが・・・」
カルロ「俺はむしろなんか納得したけどな」
「あんな異常な強さ持っててもこれなら当然かもってな」
くろむ「お前にだけはいわれたくねーよ!!」
「ま、全員でとりあえずの情報の共有はできたよな?」
「で、これからなんだけどさ」
「安全性を考えたら、この隠れ里を拠点にするのがいいと思うんだ」
「ただ、懸念事項が一つ」
「入口の設置場所についてだ」
「あの転生者たちと敵対した場合を考えると、
入り口は突破されそうな気がする」
「そこで里への入口は<ルーム>内に設置しようと思う」
「拠点の洞くつ → 里への入り口だけがある<ルーム>
→ 隠れ里 → その他の<ルーム>」
「これでかなりの安全性は確保できると思う」
ナビ 「ルームに里への入り口を作るとか、よく思いつくわね・・・」
アキナ「くろむはわたしたちの安全のための配慮は自重しない人ですもの!」
ナビ 「そうだったわね・・・」
くろむ「納得っぽいものをしてもらえたところで・・・」
「カイン、悪いけど族長の屋敷にある一番広い応接室を俺にくれ」
カイン「屋敷すべてがくろむ様のものでございますが・・・」
くろむ「実際に住まない屋敷をもらってもしょうがないからさ」
「一番広い応接室以外は今まで通りカインが使ってくれ」
カイン「承知致しました」
くろむ「俺はその応接室の一角にルームの入り口を作る」
「そして、里自体をいずれは顕現化させるつもりではあるけど、
その前にみんなと色々相談がしたい」
「里の入り口の移動とか<マガツ湖>を元に戻すとか・・・
色々やることあるから、とりあえず今日は休息日とする」
「明日、屋敷の応接室に全員集まってくれ」
「そこで主要メンバーの顔合わせもしよう」
「軽い自己紹介は今日のうちに念話で済ませておいてくれ」
その日はそのまま解散となり、それぞれ休息を楽しんだ。
(俺だけはやることいっぱいなんだけどね・・・)
次の日、応接室に全員が集まっていた。
ナビ、アキナ、ゴブ太、ギンジ、エレン、ニーナ、
カイン、カルロ、シュガ、ソルト、ビネガ、ソイソ
(いつのまにやら、いっぱいになったなぁ・・・)
くろむ「全員集まったみたいだから、はじめよっか」
「まずは、それぞれに俺からお願いしたい役割を説明するよ」
ナビ くろむに同行。
アキナ くろむに同行。
ゴブ太 鉱石収集など勢力の金策活動。
エレンの補佐。
ゴブリン隊の統率。
※ゴブリン隊は、ゴブ太の指示の元、ゴブ太の仕事をサポート。
ギンジ くろむに同行。(騎獣)
エレン ルーム内の家事全般
※人手が必要な場合は、ゴブリン隊もしくは竜人族から補充。
ニーナ エレン外出時の護衛。
ダンとの連絡役。
ウルフ隊の統率。
※ウルフ隊は、拠点の洞窟周辺の警護/警戒
カイン 隠れ里の運営。
竜人族の統率。
※竜人族は隠れ里内の家事全般とエレンの補佐。
部隊戦闘の際は、各部隊の兵力となる。
竜人族:歩兵隊(200名)の統率。
※竜人族:歩兵隊とは、
歩兵の部隊であり、部隊戦闘時は本陣となる部隊。
カルロ くろむに同行。
ソイソ 隠れ里の防衛。
竜人族:魔術歩兵隊(200名)の統率。
※竜人族:魔術歩兵隊とは、
魔剣士の部隊であり、
個人戦闘技術に加え、部隊戦闘としての連携行動も訓練させる。
ビネガ 隠れ里の防衛。
竜人族:魔術砲撃隊(200名)の統率。
※竜人族:魔術砲撃隊とは、
魔術師の部隊であり、
防壁系および中規模範囲魔術の習得と練度向上をさせる。
ソルト 隠れ里の防衛。
竜人族:重歩兵隊(200名)の統率。
※竜人族:重歩兵隊とは、
巨大な盾と槍を持つ大盾師の部隊であり、
相手の突撃を食い止めるための密集陣形の訓練をさせる。
シュガ 隠れ里の防衛。
竜人族:騎兵隊(200名)の統率。
※竜人族:騎兵隊とは、
騎獣に騎乗し槍と剣を扱う剣術師/槍術師の部隊であり、
個人戦闘技術に加え、部隊戦闘としての連携行動も訓練させる。
くろむ「基本は以上とするけど、なにか意見や相談はあるか?」
ゴブ太「主様、よろしいでしょうか?」
くろむ「どうした?」
ゴブ太「以前より周囲の探索を続けていました、
森の洞くつ周辺についてなのですが、」
「最近になって、多数の<ドワーフ族>の集落が
存在することがわかりました。」
くろむ「ドワーフって、あの鍛治が得意な酒好きのちっこい種族?」
ゴブ太「一般的にはそう言われている種族でございます。」
「そのドワーフの50名規模の集落が3つほど
存在していることを確認しました。」
くろむ「ちょうどいいタイミングでのドワーフ発見だな♪」
「鍛治の技術確保のためにもドワーフを
丸ごと従属することにするわ」
「ゴブ太、報告ありがとな」
ゴブ太「献策を採用して頂き、ありがとうございます」
くろむ「他にはなにかあるか?」
・・・・・・・・・・・
アキナ「みんな特になさそうだから、一つだけ・・・」
くろむ「どした?」
アキナ「みんなの役目・役割はわかったけど、
くろむはこれからどうしたいの?」
「くろむのことだし、細かいことは決めてないんだろうけど
大まかにどういう方向に向かって進むつもりなのかは聞きたいな」
くろむ「とりあえずいくつか決めていることだけはあるから、
それを伝えるね」
「まず、当面目指すべき目標は、俺の勢力による新しい国の建国だ」
アキナ「け、建国!!!!?」
くろむ「あぁ、既存の枠組みの中にいては、
守りたいものすら守れない時代になりそうだしな」
「守りたいものを守るために、建国することを決めたよ」
「次にその国の領土について」
「<迷いの森>および<マカツ湖>を当面の領土としたいつもりだ」
「選んだわけとしては、
この隠れ里の顕現できる場所がその上空であることと、
土地的に誰かが欲しがる場所でもないことかな」
「これについては、いずれ<ダイン獣王国>と交渉することになる」
「あとは、先ほどゴブ太から聞いた<ドワーフ>」
「全員従属させることを目指す」
「カイン!」
「従属後は、この里に住ませるつもりだから、
地域の確保と住居などの準備頼む」
カイン「かしこまりました」
くろむ「最後にこの隠れ里を顕現させるかどうかについてだが」
「ひたすら隠れ住むのなら、このままがいいのだろうが、
そんな生活を俺はしたいと思わない」
「なので、建国宣言の前には顕現させる」
「まぁ、浮遊大陸が出現して建国宣言とかインパクトあるだろうしな」
「ただ、時期は今ではないと思っている」
「<ドワーフ>を従属し、うちの部隊の装備を十全にし、
ルインとの関係をどうするのかを決めて・・・」
「そのあとに、顕現と建国宣言かな」
「<ダイン獣王国>と話すのはそのあとでいいや」
「あんまりにももめたら、<ダイン獣王国>を
つぶすからそのつもりで準備しててね」
アキナ「簡単にいうなぁ・・・」
くろむ「今のアキナに勝てるやつって、
俺以外ではカルロが勝てるか勝てないかだぞ?」
「自分の強さに自覚ないみたいね・・・」
カルロ「アキナ嬢、そんなに強かったのか!」
「今度、手合わせしよーぜ♪」
アキナ「お手柔らかにお願いしますね?」
くろむ「その場に絶対俺呼べよ?」
「救護役ぐらいはしてやるよ」
「で、話それたけど、当面はこんな感じの目標にむかって、
詳細は臨機応変でいくことになるかな」
「意見がある人はいってくれ」
・・・・・・・・・・・
くろむ「ないから、これでいく」
「今からについてだけど・・・」
「ゴブ太!」
「ドワーフの集落の場所を記載した地図を
明日の朝までに準備してくれ」
「ニーナ!」
「ダンに情報提供の感謝と
それに対処するべく動き出すという内容を伝えてくれ
ただし、対処の内容は秘密にしといてくれ」
「同行メンバーは明日の朝一からドワーフの集落に向かう」
「残りのメンバーは与えた役割を全うしてくれ」
そこで会合は終了となり、
それぞれが自分の役目を果たすために散らばっていった。




