34話.試練の後始末①
しばらくすると、カインが5竜人を連れてやってきた。
カイン「お待たせして申し訳ありません」
くろむ「構わないよ」
「5竜人たちの体調はもういいのか?」
カイン「お気遣いありがとうございます」
「会話をするには支障のない程度までは回復しております」
くろむ「さすが・・・ というべきなのか?」
「屈強な種族だな」
ナビ 「アンタがいうと嫌味にしか聞こえないわよ?」
くろむ「・・・」
カイン「お褒め頂き、ありがとうございます」
カインたちは、くろむにひざまづき、改めて5竜人の紹介をした。
・5竜人 1位 竜人王 カルロ
・5竜人 2位 魔剣士 ソイソ
・5竜人 3位 魔術師 ビネガ
・5竜人 4位 大盾師 ソルト
・5竜人 5位 剣舞師 シュガ
(みんなすごい2つ名だな・・・・)
カイン「我ら6人を筆頭に竜人族約1000名、
すべてがくろむ様を我らの主人を仰ぎ、
全てをささげさせて頂きます」
くろむ「それが目的でここまできたから、配下にはなってもらうよ」
「ただ、命は大事にしろ」
「命を軽んじるやつは許さないから覚えていてくれ」
カイン「ご配慮ありがとうございます」
「くろむ様が我らに関してどの程度ご存じなのかわかりかねますので、
少しご説明させて頂きます」
概ねはカオスから聞いた通りの話であったが、
<隠れ里>に関する内容は、ほぼ初耳の内容であった。
・里への入り口は<マガツ湖>の湖底に存在していたが、
この里自体は<次元の狭間>と呼ばれる亜空間に存在する巨大な浮島である
・里への入り口は現在は<マガツ湖>の湖底にある1つのみである
・里への入り口の管理は竜人石と言われる
代々族長に伝わる秘宝の力によって行われる
・ただし、族長は竜人石の所有者代行権限を持っているにすぎず、
試練突破者のみ所有者になることができる
・所有者代行である族長は、竜人石の機能のうち
隠れ里の維持機能と入り口の管理のみ可能である。
・竜人石の真なる機能は初代族長のみ知っていたが、
今では伝わっていない。
くろむ「概ねわかったよ、説明ありがとな」
「その竜人石の所有者になるためにはどうすればいいんだ?」
カイン「資格をもっているお方が、竜人石に魔力を注ぐだけで良いという
言い伝えが残っております」
そういうと、カインは竜人石を手渡してきた。
くろむ「石というより、小さい水晶玉って感じなんだな」
「これに魔力を込めればいいんだな?」
カイン「伝承ではそうなっております」
くろむは、野球のボールサイズの水晶玉である竜人石に魔力を注ぎ始めた。
すると、竜人石はわずかに発光しはじめ、その後強く発光した。
発光が収まり、淡い光を放つ玉に変化した。
くろむ「うお!」
「わかりやすく反応したな・・・」
「しかも、竜人石の中に<氷>の結晶みたいな紋様が浮かんだぞ」
淡い光を放つ竜人石を<鑑定眼>で見た。
くろむ「竜人石じゃなくなってるぞ」
カイン「え!????」
「どういう意味ですか?」
くろむ「俺、鑑定できるから、今してみたんだけどさ・・・」
「竜人王聖石らしい」
「竜人石は、真なる主人に出会えると、竜人王聖石に変化するらしい」
「竜人王聖石の中に浮かぶ紋様は、俺の魔力に反応したものらしいわ」
「<氷>魔術が得意だから<氷>の結晶ってことだろうな」
カイン「ま、まさか・・・・」
「真なる所有者が竜人石を持つと光り輝くという言い伝えが
存在はしておりますが、まさか真実であるとは・・・」
「真の所有者が光り輝く竜人石に問えば、
様々な知恵を授けるという言い伝えもございます」
くろむ「ほぉ・・・」
「んじゃ・・・」
「竜人王聖石よ、お前がもっている全機能を教えてくれ」
すると、くろむの頭の中に声が響く。
〇〇〇「まさか、主人になる人が現れるとは思わなかったよ」
「そーちゃんもネタで作ったから出番ないよ~っていってたし・・・」
くろむ「ちょ、まって! お前は誰でこれはなんだよ!」
アキナ「急にどうしたの!!!?」
くろむ「あー、急に頭の中に声が聞こえてきたんだ・・・」
「ちょっと待っててくれ」
〇〇〇「あー、そういう反応になるよね」
「私は、そーちゃんがこの石に封じ込めた<クイナ>という
疑似人格を持つ神造精霊ってことになるかな」
くろむ「ツッコミどころだらけの回答だけど、まずそーちゃんって誰だ?」
クイナ「あぁ~、わかんないよね!」
クイナ「そーちゃんは、この世界の創造神って言われる一番偉い神様だよ♪」
くろむ「・・・・」
「まさかここでその名前がでるとは思わなかったけど・・・」
「ホントやりたい放題だな・・・」
クイナ「それに関しては私も同意しかないよぉ♪」
「絶対に出番のない役目を与えるといって、
石の中に自らが創造した神造精霊を封印するとかさ、
正気の沙汰ではないよね~♪♪」
「でも、なんで私は出番がきちゃってるの?」
くろむ「まぁこの世界の人が、こうするのはまず無理だろうな」
「俺は創造神の子であるカオスが異世界召喚した異世界人だよ」
「まぁ、そうなった原因は創造神にあるらしいけどな」
クイナ「なんとなく状況は想像できてしまったわ」
くろむ「理解してもらえたのなら、さっそくで悪いけど、
この竜人王聖石の持っている機能について教えてくれ」
「他のことは、追々(おいおい)話そうぜ」
クイナは、竜人王聖石について説明をし始めた。
・竜人王聖石は、隠れ里の全リソースを管理しており、
水の管理から空気の管理まで全てを行っている。
・隠れ里は現在は次元の狭間に存在しており、
神々でさえ、干渉不可能である。
・隠れ里は、竜人王聖石の所有者の意思により
<アスティル>に浮遊大陸として顕現させることができる
・顕現させた場合、隠れ里は不可視の次元断層で覆われることになり、
観えるけど、辿り着くことのできない場所となる
・ただし、神クラスの力を有したものであれば、
致命傷を負うことさえ覚悟すれば突破可能である。
・顕現させる場合、<マガツ湖>の上空5キロの場所に顕現することになる
この場所は原則、変更できない。
・隠れ里への出入り口は最大3箇所まで同時に設置可能であり、
出入りの権限管理は竜人王聖石の所有者のみが決定権を持つ。
・ただし、隠れ里への出入り口は、
顕現させた場合の不可視の次元断層ほどの堅牢さはなく、
高度な魔力改変能力を持つものであれば、
出入りの権限を無視することができる
くろむ「だいたいわかったよ、ありがとな」
クイナ「どういたしまして♪」
くろむ「周りのみんながついてこれずに、
ポカンとしているから少し待ってくれ」
クイナ「はぁ~い♪」
くろむ「というわけで、みんな待たせてすまなかったね」
「とりあえず、色々説明したいとこなんだけど、
あまりにも説明が面倒な状況だから・・・」
「まずは、カインたち6人を従属する、いいか?」
カインたちが頷くの確認し、<従属眼>を6人に向ける。
右手の甲に<紋>が浮かび上がったのを確認し、
くろむ「無事に従属完了だな、受け入れてくれてありがとう」
カイン「当然のことでございます」
「次にきっと不思議なことが起こるから心構えだけしといてくれ」
くろむは<ナビ>の存在をカインたち6人とも共有した。
さらに、<クイナ>の存在を全員と<共有>もさせてみた。
くろむ「さて、うまくいったかどうか・・・・」
「クイナ! 聞こえるか?」
クイナ「ん? どうした??」
ナビ 「だ、だれ!??」
くろむ「うん、うまくいったみたいだな」
「えっと、まずナビ」
「今の声はクイナっていう竜人王聖石の中に
眠っていた神造精霊のクイナだ」
「ちなみに造って封印したのは、創造神らしいわ」
ナビ 「はぁ!!!?」
くろむ「んで、クイナ~」
「今の間抜けた声だしたやつが、創造神の子のカオスの眷属であるナビだ」
「実態はなく、俺の意識の中に存在しているらしいから、
クイナにある意味似ている存在かもな」
クイナ「はーい♪」
くろむ「カオスもそうだったけど、
神とかそれに近いやつって、基本軽いのな・・・・」
「で、この念話を聞いてる他の仲間たちは、相当ポカン状態だろうけど、
いつも通り、ナビ、説明よろしくな」
「全員に俺の秘密を含めて全部話しておいてくれ」
ナビ 「僕の扱いが日に日に悪くなっている気がするんですけど!!!!」
くろむ「拗ねるなって、信頼している証拠だよ」
ナビ 「ぶーぶーーー・・・・」
(拗ねながらも、やってくれるナビって可愛いやつよな)
いつも通りナビに丸投げしたくろむは、
ナビの説明が終わり、みんなの大混乱が収まるまで、
しばし休憩をとることにした。
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