32話.力の試練②
カインの呼び出しにより3人目の5竜人が武舞台に姿を現した。
ビネガ「3人目は5竜人の3位、ビネガが務めさせて頂きます」
くろむ「よろしくな」
(こいつもステータスはオール4000だな)
(武器と<技能>を見る限り、おそらく魔術師タイプかな)
カイン「では、第3試練を開始する、はじめ!!」
ビネガは、開始の合図とともに目の前に2種類の壁を生成した。
ビネガの目の前に<火>魔術の壁が生成され、
くろむとビネガの中間地点に<風>魔術の壁は生成された。
くろむ「魔術師がソロで戦う際の常套手段だな」
「さて、試してみるかな」
「アイスピック!」
10本の氷鋲がビネガが生成した<風>魔術の壁に向けて飛来した。
<風>の壁は氷鋲の侵入を拒んでいたが、3発のみが通過し、
<火>の壁に激突した。
<風>の壁を貫通した氷鋲は、<火>の壁にふれ、
少しだけ<火>の壁を抉った後、火の熱により氷鋲は消滅した。
その直前、ビネガは<風>の壁より、風刃を放ってきた。
くろむはとっさに右手に持っていた氷槍に魔力を込めて、
横薙ぎをし、風刃を相殺させた。
くろむ「おぉ、結構やるじゃないか!」
「もうちょいギアあげて楽しめそうだ♪♪」
ビネガ「その余裕そうな顔を歪めてさしあげますよ・・・」
ビネガは風刃を多数連発しだした。
くろむは魔力を込めた氷槍を両手にそれぞれ持ち、
横薙ぎの連発により、風刃を相殺させ続けた。
くろむ「おかえしだ♪」
「アイスピック ×5」
空中に生成された総数50の氷鋲は<風>の壁に向けて飛翔し、
<風>の壁を一瞬で粉砕し、そのまま<火>の壁にむかう。
多数の氷鋲が溶けてしまう中、5本の氷鋲のみ壁を貫通した。
壁を貫通した氷鋲は、ビネガの左肩を穿った。
ビネガ「ぐ・・・・・・」
「まさか、こうもあっさりと2種類の壁を突き抜けてくるとは・・・」
くろむ「これ以上はやる必要ないよな?」
ビネガ「そうですね、わたしの負けです」
アキナ「順調♪ 順調♪♪」
カイン「そこまで!」
「勝者はくろむ!」
予想以上に順調に進むくろむに対して、
竜人族の人々は困惑していた。
カイン「次こそは・・・」
「遠慮する必要はない、全力でお客人を粉砕するのだ」
ソイソ「わかりました」
「不肖、5竜人2位のソイソです」
(こいつもステータスは4000超えだな)
(あと、剣術と魔術の両方を使いわけるって感じかな)
ソイソは魔剣士らしくロングソードに<火>の属性を注入し、
炎剣を出現させた。
カイン「はじめ!」
ソイソ「では、最初から全力でいかせてもらいます!」
ソイソは左手でファイヤーランスを放ちながら、
その後ろを追いかけるように飛び出してきた。
くろむはアイスウォールを展開し、
ファイヤーランスは着弾と同時に消滅。
ソイソ自身はそのままアイスウォールに斬りかかった。
ソイソ「ぬ・・・」
「かなり硬い氷壁ですな」
ソイソの剣撃を浴びた氷壁は、うっすらと傷がついていた。
くろむ「全力といっていたが、その程度なのか?」
ソイソ「これは失礼しました」
ソイソは炎剣で氷壁相手に剣舞を披露。
すると氷壁はコマ切れに砕け散った。
くろむ「おぉ、やるね~」
「少し侮ってしまっていたよ、すまんな」
ソイソ「いえいえ」
両者はニコっと笑い合い、次の瞬間共に飛び出していた。
くろむが右手の氷槍で突きを放つと
ソイソは炎剣でそれを跳ね上げる。
すかさず、くろむは身を反転しつつ
左手の氷槍で横薙ぎを放つ。
氷槍はソイソの左脇腹を強打したが、
ソイソはそれの衝撃を気合で耐え、
そのままファイヤーランスをくろむに放つ。
目の前でファイヤーランスを放たれたくろむは
バク転の要領でその攻撃をさけつつ、距離をとる。
ソイソが追撃をしかけようとした瞬間、
くろむ「アイスピック」
追撃をしようと前傾姿勢となっていたソイソに
10本の氷鋲が襲う。
とっさに炎剣で防ごうとするが、
10本の氷鋲の攻撃を受けた炎剣は、
粉微塵に粉砕された。
その事態に驚愕している間に、
くろむはソイソに向けて突撃していた。
そして、右手の氷槍にて3連の突き攻撃を放った。
3発の突きは、右肩・左肩・右足腿に突き刺さり、
ソイソは膝まづく。
くろむ「これで勝負ありだよな?」
ソイソ「仰せのままに・・・」
カイン「くろむの勝利です!」
くろむは5竜人のうち、4人まで撃破し、
残すところは竜人族最強の1人との戦闘を残すのみとなった。




