20話.くろむとアキナ
本章より徐々に展開が動き出します。
くろむ「だから、二つだって!」
アキナ「一つでいいんです!!!!」
・・・・・・・・・
ナビ 「ハァ・・・」
「いい加減にしなさいよ、
いつまでその不毛なやりとりしてるの・・・」
「特にくろむ・・・
いい加減諦めて受け入れる度量ぐらいみせなさいよ」
くろむ「そうはいうけどさ・・・」
アキナ「うるさいの!!!
部屋は1つで、ベットも1つでいいの!
女の子に恥をかかせないの!!!!!!!!!」
くろむ「は、はい!!!」
顔を真っ赤にしながら、激しく言い切るアキナに言い切られる形で、
借りる宿の部屋が決まった。
前回料金を支払ってあった5日は過ぎてしまっていたため、
新たに5日分の料金を支払い、部屋に向かう。
これからの予定などを話し合う為部屋に到着した二人は
互いを意識しすぎて、ぎこちない雰囲気でベットに腰をかけていた。
くろむ「何はともあれ・・・」
「これからの行動なんだけど、
お金も貰えたので当面の日用品の買い出しをしたいと思う」
「かなりの量になったとしても
<ストレージ>か<ルーム>にいれておけばいいしね」
アキナ「その二つは聞けば聞くほど、反則よね」
くろむ「まぁそうだな、でもあるものは使わなきゃ損だろ?」
アキナ「・・・・・・」
ナビ 「アキナ・・・
くろむのその無駄に前向きなとこは、慣れるしかないわよ」
アキナ「そうみたいね・・・」
(そんな変なこと言ったかな...)
くろむ「ま、まぁ今日のすることはそのくらいです!」
アキナ「はーい♪」
「当面の目標についてなんだけどさ、
くろむが<S>ランクになるのを目指すことにしない?」
くろむ「それは特に否定する理由も見当たらないけど、
一応理由を聞いてもいいか?」
アキナ「うん、ルインって街はその特性上、冒険者になって
一定以上の立場になると相当自由が効くようになる街って
説明したの覚えてる?」
くろむ「あぁ、一緒にこの街に来たときに言ってたな」
アキナ「うん、その一定以上ってのが
<A>ランク以上になることなの」
「くろむの場合は、新人過ぎるってこともあるから
保険の意味で余裕をもって<S>ランクがいいかなってこと」
「まぁ、くろむの本来の強さを知ってるから
言える提案ではあるんだけどね」
そういうとアキナは苦笑をしていた。
くろむ「毎度ながらその辺は反論の余地がなくて困るな・・・」
「とはいえ、<S>ランクを目指すことの意味はわかったし、
それを当面の目標にしようか!」
アキナ「やった♪」
アキナは自分の提案が受け入れ、上機嫌となったが・・・
アキナ「ただ....
わたしが足を引っ張らないようにしないとね・・・」
と、自虐的になり苦笑に変わる。
くろむ「あぁ、それについてだけどな
<共有>の技能について覚えてるか?」
アキナ「ナビちゃんとわたしがお話できるようになってる技能よね?」
くろむ「まぁそれも効果の一つではあるんだが・・・
とりあえずアキナをかなり死ににくしたから
ステータス確認してみてよ」
アキナ「ん?? わかったよ」
アキナはくろむの言っている意味がわからないまま、
<ステータスボード>を開き、唖然とした。
アキナ「はぁ!!???????」
「なにこれ、どういうこと!!???????」
くろむ「まぁちょっと落ち着け、説明するから」
アキナ「う、うん・・・」
くろむ「<共有>の技能はありとあやゆることを
対象と共有することができる効果を持っている」
「その効果を使って、俺のステータスの一部を
アキナに共有という形で移譲した、まぁ発案はナビだけどな」
アキナ「・・・どういうこと??」
くろむ「二人のステータスを<共有>で合算させて、
それを望む形に再分配したってこと」
アキナ「話がすごすぎてイマイチ理解できないけど、
現実そうなってるもんね・・・・・・」
「うん・・・ くろむはやっぱりすごいってことだね!!!」
ナビ 「ただのチート野郎なだけよ」
くろむ「なんか言ったか?」
ナビ 「なにも・・・」
アキナとナビがそれぞれ「らしい」反応を示しているのを
流しながら説明を続けた。
くろむ「これでまぁほとんどの魔物の攻撃は大した脅威じゃないはずだ」
アキナ「なんか申し訳ない感じもするけど、
とりあえず足を引っ張らないですみそうだし・・・」
「くろむ、ありがとね!」
くろむ「アキナの安全は俺にとっても大切なことだから、
当然のことをしただけだよ」
「ただ、この先なにがあるかわからないし、
ステータスを少しでも強化することは急務かな」
「今後は<強奪>で奪えるステータスのうち、
3割をアキナに流せるように<共有>で設定しとくからね」
「我ながら人間離れしすぎな発言だとは思うけど・・・」
ナビ 「いまさらよ・・・」
アキナ「いまさらよ・・・」
くろむ「・・・・・・」
「ということで、当面は討伐系のクエストを中心にこなしつつ、
できるだけ多くの魔物から<強奪>することを目指すでいい?」
アキナ「異議なぁ~し♪」
ナビ 「僕は今まで通り、くろむに付き添うのみよ」
当面の予定が決まったとき、くろむとアキナは目が合った。
真剣に話をしていたため二人とも忘れていたが、
同じ部屋の中で1つのベットに一緒に座っている状況を思い出し、
気まずい雰囲気が流れ始めた。
くろむ「ま、まぁ!
今日は疲れたしもう寝るよ!」
そういいつつ、くろむは逃げるようにベットに潜る。
ナビ 「意気地なし(ぼそ)」
アキナ「あ、う、うん・・・」
アキナも同じくベットに潜る。
アキナ「おやすみなさい」
くろむ「おやすみ」
くろむは寝付けずにアキナに背を向けたまま寝たふりをしていた。
すると、背中に暖かさが伝わってくる。
アキナ「ねぇ、まだ起きてるよね?」
くろむ「あぁ」
アキナ「こっちむいてくれないかな、寂しいよ・・・」
くろむはアキナのほうを振り向くと
潤んだ目をしたアキナが目の前にいた。
そのあまりの可愛さにくろむは思わずアキナを抱きしめる。
アキナ「!!!!!!」
「嬉しい・・・」
くろむ「アキナ・・・
俺はアキナのことが好きだ」
アキナ「わたしも大好きだよ、くろむ・・・」
その言葉を最後にくろむの理性は吹き飛んだ。
その後、何度も何度もお互いを求めあい、
いつしか二人とも眠りに落ちていた。
ナビ「(・・・・・・)」




