表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの無敗者  作者: マンタS
第7章 大国会談と四獣
90/298

開催

「…やっと、戻って来たぞ」



 コウヤは、そう呟いた。



 今コウヤが居るのは超迷宮(スーパーダンジョン)。それも、1つの町程の広さを持っている、超迷宮(スーパーダンジョン)にしては珍しい場所である。



 だが、この場所を訪れた人間は、そんな事はどうでも良いと感じるだろう。なぜなら、この場所の中心には、超迷宮(スーパーダンジョン)の地面から天井まで繋がっている、大きく太い柱があるからだ。



 その柱は、まるで木の様な形をしている。根のような物が地面を這っており、下の方は半径50メートル程の太さがあるが、上にいけばいくほど細くなっている。また、枝の様な物が地面や天井に網の様にくっ付いている。



 そして、その柱の中心は金色に光り輝いており、かなり離れたところにいるコウヤの目を細めさせる程だ。中心から離れていけばいくほど超迷宮(スーパーダンジョン)の色に近くなっていき、天井と地面にくっ付いている箇所は同じ色になっている。



 そして、コウヤがここに来るのは2度目である。1度目は、コウヤがレースティリ王国滞在中に城から抜け出し、超迷宮(スーパーダンジョン)に入った時である。



 とは言え偶然見つけたのではなく、()()()()()()()()()()()、それでも始めて来た時はかなり驚いた。一瞬、目を奪われる程だ。



 そして、ここに再び来たのは観光などでは無い。()()()()()()()()



 もっとも、この場所の重要性を知る人間など、殆ど居ないだろうが。



 ――――――――――――――――――――――――



「皆様、全員席に着かれましたね?」



 そう言ったのは、騎士団(ナイツ)団長ヘルト・レスターだ。『大国会談』には、必ず騎士団(ナイツ)団長が立ち会わなければならないと云うルールがある。



 これは、それぞれの意見がぶつかり合う会談において、中立となる立場の者が必要である、と云う理由から作られたルールだ。



 今、この『大国会談』の為に用意された会議室は、U字形に作られた机とその空いた部分に1人用の机が1つずつ。そして、会談の出席者の数の椅子が並べられている。



 1人用の机に騎士団(ナイツ)団長のヘルト・レスター。U字形の机には、右から順に、レースティリ王国国王ヘイズ・レイリ、スレイル帝国皇女ソフィア・アルナラ、ドルス魔国魔王シーナ・ロード、クレイム法国聖女マデリン・プロマーが座る。



 彼らの後ろには、1人の護衛が付いている。なぜなら、『大国会談』には護衛は1人のみ、と云うルールがあるからだ。本来ならばもっと護衛をつけるところだが、このルールがあるので、皆様1人ずつ護衛を付けている。



 ただ、護衛は会談には参加出来ず、口を挟む事も許されない。そう云うルールなのだ。因みに、シーナの護衛には『黒氷の魔人』イリア・サナサードが付いている。



「ヘイズ殿の呼びかけで、この会談は開かれた。そして、この会談を取り仕切られてもらう、騎士団(ナイツ)団長の、ヘルト・レスターと申します。ではこれより、『大国会談』を始めさせて頂きます」



 ――――――――――――――――――――――――



 正に『大国会談』が始まろうとしていたその時、白の領地(ホワイト・フィールド)を、遥か上空から眺めている者がいた。



 黒髪の一部が青黒く変色しているその少年は、まるで空中に立っている様に見える。腕を組んで、()()を眺めている。



「『大国会談』か…まんまとコウヤの思い通りになっちゃったけど、大丈夫なの?」



 自分の背後に空いた『穴』、そこから出て来た『天使』ソレイに向かって質問した。『穴』を消滅させたソレイは、口元に手を当てて答えた。



「そうね…だけど、心配無いと思うわ。確かに彼は異常よ。だけど、それは人間ならって云う話。私や貴方はともかく、あの方の前では無力よ」



「…そうだね。いくらコウヤでも、彼には敵わないかな。文字通り、()()()()()



「分かっているのなら、態々こんな所に来る必要はないんじゃ無い?」



 ソレイが当然の疑問を問うと、少年、朝比奈裕翔は馬鹿にするように笑ったから、答えた。



「彼は『四獣』を使うと言った。僕でも勝てなかった奴らに、コウヤがどう勝つのか、見てみたくてね」



 成る程、とソレイも納得した。確かに、それは気になるところだ。



「それに、元々やらなきゃならない事があるし」



「やらなきゃならない事?」



 ソレイが問うた瞬間、裕翔の背後に再び『穴』が開かれた。出て来たのは、白いローブを見に纏った者。ローブが大きく、顔もフードで見えず、体型も性別も分からない。



「…ああ。そう云う事…それなら私は戻るわ。そんなに暇じゃ無いしね」



 ソレイは再び『穴』を開き、中に入って、この場所から姿を消した。



「…さぁ、僕らに見せてくれ…!君のショーを…!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ