表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの無敗者  作者: マンタS
第6章 奴隷落ちとクーデター
77/298

魔王の魔力

「魂を喰らう魔力道具(マジックアイテム)…ですか?」



 その本質を理解出来ていない様なので簡単に説明してやる。



「そうだ。と言っても深く考える必要はない。原理は理解が難しいし、する必要も無いからな」



「はぁ…」



 と言っても分からないようだ。こう云う時は強引にでも話を聞かせる。別に馬鹿じゃ無いので、理解できる筈だ。



「つまり、魂を喰らうってのは例え。この魂喰い(ソウルイーター)は、使用者に他者の魔力を()()()()()()



「…?」



 首を傾げて、必死に理解しようと頑張っているようだ。しかし、理解するまで待つつもりは無いので、もっと簡単に説明してやる。



「要するに、他人の魔力を自分のものにできるって事だ」



「成る程…!」



 やっと分かってくれた様だ。これで分からなかったらシーナと同レベルの頭だと思ってしまうところだった。



 まぁ、理解出来たのなら良い。次の説明に移る。



「だが、使用者が手に入れられる魔力は()()()()()に絞られる。つまり、生きている人間に使用する事は出来ないって事だ」



 理解出来てるかは知らないが、次の説明に進む。



「そして、手に入れた魔力は自分の身体そのものに宿る。魔導菅にではなくな。そして魔力としてではなく、俺の自動再生(オートリブート)同様に言わば体質として宿る。つまり、()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()、と云う事だ」



 多分理解出来ていないだろうが、無視して説明を続ける。



「そこで、俺はこの魂喰い(ソウルイーター)を使って()()()()()()()()()()()()()()()()()()を俺の体に宿らせたい。そう考えている」



「…!」



「当然、シーナからちゃんと許可を得てからやるつもりだがな」



 流石に理解出来たようだ。先程より表情が曇っている。



「…何故、そんな事を?」



「1つは、実力をつけたいと云う点。『神』の力が未知数である以上は、実力はどれだけあっても足りない。もう1つは、今回の計画の為だ。今回の計画の成功の為にはデストの力が必要になってくる」



 更に表情が曇る。悩んでいるようだ。まあ、それも当然と言えるだろう。



 彼ら魔人族にとって、先代魔王は何よりも大切な存在の筈だ。その魔力を、会ってからそこまで日が経っていない人間に与えるなど。



 最初から、簡単に許されるとは思っていない。だが、説得の為のカードは用意している。そのカードを使おうとした時、イリアは口を開いた。



「…分かりました。私は構いません」



「…!」



 普通に、驚いた。自分が信用される様に振舞ってきたつもりだが、ここまで信用されているとは思っていなかった。



 どんな思いで許したのかは知らないが、後はシーナから許可を得れば良いだけだ。



 だが、そこには気がかりがある。なぜなら、国に戻ってからシーナに避けられ続けているからだ。理由が全然分からない。



 そこも、許可を得るついでに確認しておこう。



 シーナの自室は、王女にしてはそこまで広くない。100年前の部屋から変わっていないから、らしい。まぁ、6歳の子供にそんなに大きな部屋は要らないだろう、と云う事なのだろう。



 ふと、頭をよぎった。シーナは、父親の事が好きだったのは分かる。なら、



 ―()()()()



 そう思ったが、一旦は保留にした。自分の身長程の、可愛らしい装飾が施された扉を叩く。



「シーナ、話がある。出てきてくれ」



 すると、いきなりドンッと云う大きな音が聞こえた。まるでベットから落ちた様な、そんな音がした。



 数秒経って、ゆっくりと扉が開かれた。まず、扉の隙間から片目を覗かせてきた。そして、俺の姿を確認してから、完全に扉が開かれた。



 この反応も、何故か顔が赤くなっているのかも分からなかったが、どうでもいいかと思ってそこまで気にしなかった。



「聞きたいんだが…」



「ひゃいっ、なんでひょうっ!?」



 まだ質問が終わっていないのに、いきなり声を挟んできた。とても照れた様子で。



 ますます意味が分からなかったが、質問を続けることにした。



「…なんで、今日俺にあまり関わらなかったんだ?」



 とりあえず、この質問からにした。それを聞いたシーナは、更に顔が赤くなった。



 ずっと俯いていて、会話にならなかった。お陰で、何分も待たされた挙句、結局理由を話さなかった。



 まぁ、そんな事を気にしていても仕方が無いので、次の質問に移る。



「…お前の父親の魔力、貰っていいか?」



「…え?」



 ――――――――――――――――――――



 あれから、俺が何度も説明しても会話にならなかったので、イリアに代わりに説明して貰った。



 イリアに質問の答えも聞いて貰った結果、別に構わないと云う事だったので直ぐにデストの魔力の元に向かい、既に到着している。イリアとシーナも共にいる。



 目の前に浮かんでいる巨大な球体。魔力殺し(マジックキラー)は魔力を目で見る。つまり、俺にしかこの球体は見えない。



 これは先代魔王の魔力だ。正直、思っている力が手に入るかどうかは賭けだ。だが、確実に成功させる。そう云う思いを持って魂喰い(ソウルイーター)を掴み、デストの魔力に押し込んだ。



 すると、魂喰い(ソウルイーター)の中にデストの魔力がどんどん吸収されていく。そして、全ての魔力が吸収された。



 それを確認した瞬間、魂喰い(ソウルイーター)から()()が流れ込んできた。そして、それが魔力だと云うことは直ぐに理解出来た。



「…!!」



 と同時に、全身に強烈な痛みが走った。自動再生(オートリブート)の時と同じだ。入ってくる魔力を破壊しようと、俺の魔力(マジック)破壊(ディストラクション)が身体の中で暴れている。



 前回はその痛みで気を失ってしまった。だが、2()()()()()()。全身の身体がズタズタに引き裂かれ、夥しい量の血が吹き出している。



「ぐっ…!!」



 その様子を見てイリアやシーナは悲鳴をあげているが、何も問題は無い。その傷は自動再生(オートリブート)で再生できる。



 この時間は非常に長く感じたが、気絶する事は無かった。だが、これで()()()()()



 先代魔王の力と、今回の計画の鍵を。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ