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魔力ゼロの無敗者  作者: マンタS
第4章 クラスメイトとレースティリ王国
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レースティリ王国

今回は、説明が多いです

 ()()を見た時は流石に驚いた。雨露沙霧のカタログを見た時だ。そこには、魔力レベル6、そして、全ての魔法属性を持つと記載されていた。



 本来であれば、彼女を買う事は出来なかっただろうが、かなりの金額であった事と、それを買える程の権力を持つ人間がいなかったので、買う事が出来た。彼女が出品されて、そこまで時間が経っていない、と云う事もあるだろう。



 因みに金はドルス魔国から勝手に持ってきた。



 更に彼女は今、



『それに私は地球出身。なら、決まっているだろう』



 と、発言した。つまり、『天使』ナートラが、地球出身の人間は全員が魔力レベル6で全属性魔法持ちだ、とでも説明したんだろう。彼女の態度からも嘘は言ってないし、さっきクリスタルを見せてもらったが、きちんとそう反応していた。



 だが、地球出身である俺や朝比奈は『魔力殺し(マジックキラー)』と云う特異な力を持ってはいるが、魔力レベルは0だし、何の属性魔法も持っていない。それに、俺をゲーム参加させた天使ソレイは、全ての人間が魔力を持つが一部の例外もいる、と言っていた。



魔力殺し(マジックキラー)』である俺達が、その例外なんだろうが、彼女は()()()()()()()()()を知らなかった。



 つまり、天使ナートラから、その説明をされていないと云う事。で、あれば天使の魔力の説明に矛盾がある、と云う事になる。



 加えて、『神のゲーム』の説明。俺は『魔人族を絶滅させる事』がゲームの優勝条件だと聞かされた。対して狭霧は、『魔人族から人々を守り、その中で最も貢献度が高い事』だと説明されている。両方聞けば無理やり同じ意味だと思えなくもないが、やはり違和感は残る。



 ()()()()()()()()俺に、面倒な言い方は必要無いという考えならば理解できなくも無いが、『ゲーム参加者』同士が接触した時に()()に気付く可能性は高いだろう。



 そうなれば、『神』や『神のゲーム』に対して不信感を抱く者も出て来る。そんなリスクを背負ってまで違う説明をする必要はないだろう。



 それが意図的に仕掛けられたものかは分からないが、天使ナートラは雨露沙霧に対して、あるいは俺に対して偽りの情報を流した事になる。あるいは、()()()()()()()()()()()()()が、その情報を流されている、と云う事になる。まぁ、他の可能性もあるが、特に可能性が高いのはこの2つだろう。



「だが、何故そんな事を聞くんだ?」



「…俺は違うからだ」



 そう、俺は自分の目的や、この次元でやってきたことなどは話したが、まだ、自分の力などは話していないのだ。



「?……どう云うこと?」



「つまり、」



 俺は、自分のクリスタルを彼女に見せつけながら、こう言った。



「俺の魔力レベルは6じゃないし、全ての魔法属性なんか持ってないって事だ」



 それを聞き、俺のクリスタルを見た彼女は、



「…えええええええええ!!」



 と云う、今までに見た事が無い程のリアクションを見せた。



 ――――――――――――――――――――



「…つまり、君には魔力や魔法属性が無くて、代わりに魔力に絶対的な耐性を持つ『魔力(マジック)破壊(ディストラクション)』と云う能力がある、と…」



「ああ。それに加えて、生命力に応じて再生力と再生スピードが増す『自動再生(オートリブート)』っていうのも持ってる」



 ゲームの能力解説みたいに説明したが、ちゃんと理解できたようだ。ちなみに、朝比奈の事は、その実力や『神』に組みしている、と云う様な事は話しているが、その能力や、出身地が日本である事などは話していない。今、話す必要は無いし、話していいとも思わなかったからだ。



「…まぁ、君が強いと云う事は分かったよ」



「それより、見えてきたぞ」



 そう、いよいよレースティリ王国が見えてきた。勿論、俺が見えると云う事では無く、視力1.0程度の人間が見える、と云う意味でだ。



「おお!あれがレースティリ王国か!」



 年甲斐も無くはしゃいでいる沙霧に対して、コウヤは少し強張った表情をしていた。何故なら、違和感を感じたからだ。



 シーナと共にレースティリ王国を出た時は、ここまで()()()()()()()()()()。当然、コウヤ達の周りを走っているわけではなく、コウヤの魔力感知範囲内、つまり半径1キロメートル以内に走っている馬車の数が多い、と云う事だ。



 レースティリ王国は多数の国と貿易を行なっているので、馬車は他の大国よりもやや多い。だが、今回はそれにしても多い、と思う。何を積んでいるのかは分からないが、少なくとも、前に来た時とは状況が少なからず変わっている、と云う事だろう。



 まぁ、此処でとやかく考えてもあまり意味はない。入ってから考えよう、と考え、懐からチョコを取り出して、歯でパキッと割りながら食べる。



 ちなみに、この辺り一帯の気温は、どちらかと云えば寒い方なので、チョコが溶けたりはしていない。残りのチョコも少なくなってきたので、王国に着いたら補充しよう、なんて事を考えていた。



 それからも歩き続け、遂に俺達はレースティリ王国に入国した。入国審査も上手く躱し、俺達は王都へと歩んでいた。



 レースティリ王国は、円状の外壁があり、8ヶ所に扉が設置されている。その扉の1つ1つに厳重な警備が敷かれている。王国に入り、更に中心に進むと、また円状の外壁があり、今度は4ヶ所の扉が設置されている。この扉は更に厳重な警備となっており、侵入はほぼ不可能とされる。この扉の奥には王都が存在し、中心には国王が住む王城が存在する。



 広大な面積と、豊富な資源を持ち、大国の1つに数えられているこの国の王都に住む者は、限られた人間しかいない。



 国の外壁から王都の外壁までは、かなり距離が有り、面積も広い。国土のたった5パーセント程が王都で、残りの95パーセントには、迷宮(ダンジョン)の入口や森、河川や山などの自然環境や、多くの人間が住む住居エリア、そこに所狭しと並ぶ飲食店や武器屋があり、常に賑わいを見せている。



 王都は、中心に聳え立つ王城をはじめとした豪華な造りの建物が建ち並び、法的機関や貴族達の為の学校、様々な高級店など、外壁の外とは余りにも違う景色が広がっている。



 前回来た時は、当然入れなかった。まぁ入ろうとも思わなかったが。王都に入るには貴族家や王家の親類になるか、貴族や国王に直接呼ばれるか、だ。



 また、国から依頼を出された時なども入る事が出来る。当然、その条件を満たす事など出来ない。それに、入る必要も無いと考えていた。



 だが、別次元からの勇者召喚が起こったなら話は別だ。『神のゲーム』に参加しているかは分からないが、呼び出した方法、また、現れた時の状況を知る必要がある。



 この勇者召喚の影響で、俺の計画に狂いが生じるかもしれない。それだけは阻止する。そして、俺を含むゲーム参加者よりも()使()()()()()()()()可能性もある。もしそうなら、情報も聴きだす。



 その為には、王都に行くしかない。だが、正攻法のやり方では不可能だ。なら、()()()()()()()()で行く。いや、侵入すれば良い。



 そこまでの危険を冒してでも、俺はやるべきだと判断した。



 だが、コウヤは知らない。既に自分が、『勇者』と接触していることに。



 そして、『勇者』に恨まれていることに。

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