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魔力ゼロの無敗者  作者: マンタS
第4章 クラスメイトとレースティリ王国
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奴隷

 『魔力道具(マジックアイテム)』。それは、魔力を持つ道具()()()()()()()()()()()()()()道具だ。



魔力道具(マジックアイテム)』自体は魔力をもたない。だが、使用者が自分の()()()()()、または装着する事によって効果を発動させる。



 例えば『魔封じの腕輪』であれば、使用者、つまり装着者は、『魔封じの腕輪』を付けているとその効果により魔法を発動できなくなる。朝比奈の『魔力封印(マジックロック)』とは違い、魔法を発動させないだけなので、結界や『魔力状態(マジックモード)』を発動される危険性がある。



 捕縛した犯罪者や奴隷にはほぼ確実に付けられているが、人間ランクが金より上の犯罪者になると、結界や『魔力状態(マジックモード)』を使えない者の方が少ないので、『大監獄・デスタード』に収監される。



『奴隷の首輪』は、主人となる者が予め魔力を流しておき、奴隷となる者に装着させる事で、その者の魔力の流れを完全にコントロールし、装着者はどんな命令にも逆らう事が出来なくなる、という『魔力道具(マジックアイテム)』だ。この『魔力道具(マジックアイテム)』により、地球にあった奴隷制よりも遥かに高い支配をする事が出来ている。



 彼女もそれぐらいは知っていた様で、速く()()についての詳しい説明をしてくれと、うるさかった。



「話すから、少し静かにしてろ。いいな?」



「ああ、分かった」



 少し落ち着いたのか、状況を理解したのか。いつもの、いや、日本に居た頃の彼女の明るい性格が戻っていた。



「この次元の奴隷は、主に元犯罪者達だ。過去に犯罪を犯し、騎士団(ナイツ)などに捕らえられ、奴隷にされた奴らが殆どだ。

 奴隷にされると、持っていたクリスタルの色が失われる。つまり、人間ランクが最低の無色になると云う事だ。

 だが、例外がある。人間ランクが金より上の者達、人間ランクが白か黒の者達は、そう成ったが最後、人間ランクが変わる事が無くなる。つまり、人間ランク白の者が犯罪を犯しても人間ランクが黒になる事はなく、例え『奴隷の首輪』を付けられようが人間ランクは白のままだ。人間ランク黒も同じ様にな。

 話を戻すが、そう云う犯罪者達以外で奴隷になっている者達は、誰かに身を売られたか、奴隷商人に捕まったか、だな。まぁ、最後のは殆ど無いらしいが。

 奴隷が奴隷商人に売られる、または奴隷商人に捕まれば、まずその身柄は奴隷商人が管理する。そして奴隷市場に運び込まれる。そして奴隷市場には、買い手が見れる様に廊下の両脇に檻が設置されている。そこに、まだ買い手がついていない奴隷達が入れられる。

 そして、買い手がつくまでの一定期間の間はそこに居られるが、買い手がつかなければ殺処分。買い手がつけば、今回のお前みたいになる。

 とにかく、奴隷に成る、奴隷にされる経緯はこんな感じだ。奴隷の扱いは…まぁ、地球と余り変わらないな。違うのは、『奴隷の首輪』で、どんな命令にも逆らえない、という点。

 ざっと説明したが、何か質問はあるか?ある程度は答えられるぞ」



 ここまで一気に説明すると、理解できない奴が殆どなのだが、この女であれば容易に理解出来るだろう。



 明るかった彼女の顔が少し曇ったが、直ぐ元に戻り、笑顔を向けてきた。



「いや、別に質問は無いよ。お前の説明が分かりやすいお陰だ」



「そうか。なら、俺の話を始めるが、良いな?」



「ああ!存分に話してくれ!」



 何故上から目線なのかは分からないが、追求するのは面倒だ、と感じて、そのまま話すことにした。



 今回話した内容は、最初にリューク達にした様なものでは無い。そもそも相手が日本出身で、自分の知り合いだったのだから地球の事を隠して話す必要は無いし、別に取り立てて隠す様な事は無い。



 ()()()()、俺が天使に説明された『神のゲーム』のことについては隠したが。



 魔王の件は、こちらの世界の話であり、ゲーム優勝の為だったのだから、そこまで追求される事は無かった。死神の件も、こちらの世界に来たからには『殺人』を犯さなければならないのは仕方がない事だ。当然そんな事をする為にゲームに参加したわけじゃないが、この世界の事を知れば、それをしなければならないのは目に見えている。



 まぁ、まだ誰かを殺した訳でもないし、そういった理由もあって、この世界に来てからの俺の今まで犯してきた()は、全て許された。



(まぁ、この女に許されるいわれはないし、許されなければ、()()()()()()()の話だ)



「で?」



「何?」



(この女、不思議そうに首傾げやがって。こう云うところはバカなんだよな。それにこの感じ、どことなく魔王(あいつ)に似ている)



「だから、俺は今までの事を説明したから、次はお前がお前の話をする番だろ?」



「あ、そうだったな!」



(こいつ、やっぱ忘れてやがったな)



「よし、なら話すぞ。今までの事を」



 今までになく、真剣な表情で話し始めた彼女の目には、後悔の色が混じっていた。

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