購入
いきなり過去篇入りましたが、直ぐに終わります
「ん?いい加減とは?」
なんとも意外そうな顔をして聞いてくる。
「まず、俺は別に友達なんて欲しくありません。そして、今の状況を気に入っています。で、これは前にも言いました」
ちょっとイラついた様に言ってみた。だが、生徒会長さんの顔は、また笑顔に戻り、
「だから、遠慮しなくても良いと言っているだろ!君の顔を見ていれば分かる。友達が欲しいけど誰にも声をかけられない、あぁ、俺はどうしたら良いんだー!、という心の声が!」
「いや、一切そんな事…」
「だから、嘘をつかなくても良い!」
そして、なんの了承もなく俺の前の席の椅子の向きを逆にして座り、自分で作った弁当を俺の机に置いて、その弁当を食い始める。俺の前の席には、今は誰も座っていないので、勝手に使うのだ。だからってここで移動すれば、俺が生徒会長の事を避けている、と云う噂が1日で学校中に広まる。
なぜなら、この女は生徒会長で、その容姿からも、技術も内面も、スペックが高い。モテるのは当然だ。そして俺は、春の1件で悪い意味でモテている。そんな俺がこの女を避けてるなんて噂が流れれば、確実に虐められる。止めるのは簡単だが、それをやれば、更に目立つ。そんな悪循環が流れることを知っているので、毎日一緒に昼飯を食べているのだ。
正直、迷惑でしかない。今も、あり得ない程の殺気を滲ませた視線を無数に向けられてるし、ありもしない噂を流されている。それに一切気づかないこの女もタチが悪い。だから、いつも周りには聞こえない程度の声で迷惑ですよアピールをしているのだが、全てプラスな方向で捉えられるので、余り効果が無い。
やはりあれは失敗だったか…。
学校で1番人気の生徒会長と一緒に昼飯を毎日食べられるのは嬉しい事なんだろうが、俺は全然嬉しくない。まぁ、あり得ない話だが、例え俺がこの女に好意を抱かれていたとしても、迷惑でしかない。
なぜなら、感情は、俺の中にはもう……
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懐かしい日々を思い出していると、ある人物を取り扱っている人物の所に到着していた。早速、俺はその人物に話しかける。
「おい」
「ん?なんだガキ」
日本のヤクザの様な柄の悪い男だ。
ちょっとイラっとする返し方をされたが、この世界でそんな事を気にしても仕方がない。
「このカタログに載っているNo.1264を売れ」
「それは高額だが…」
そう言われると、俺は袋から金額分の金貨を、その男に渡す。
「これで足りるだろ」
「フン。まあ良いだろう。付いて来い、案内してやる」
男に付いて行くと、案内されたのは小さな部屋。全て木で出来ており、中に入ってみるとこれまた木で出来ている机が1つと、木の椅子2つが向かい合って置いてある。
男が奥の椅子に座ったので、俺は手前の椅子に座る。
「で、No.1264をご所望だったな。これは『奴隷の首輪』だ。使い方は分かるよな?」
そう言って差し出してきたのは人間用の首輪。金属の様な銀色の輝きは、表面についているトゲの様な三角錐の危うさを更に際立たせている。
「あと、『魔封じの腕輪』は既につけてあるから安心しろ。何か質問は?」
(意外に仕事はしっかりするんだな。まぁ、言葉遣いはなってないが…)
『奴隷の首輪』を受け取って、懐にしまう。
「いや、無い」
その言葉を聞いた男は、椅子から立ち上がり、部屋のドアのぶに手を掛けて、
「なら、俺はNo.1264の準備をしてくるから、少し待っていろ」
と、言って部屋から出て行った。さっきから、奴隷の事をNo.で呼んでいるが、これは自然な事だ。奴隷は名前ではなく、No.で管理され、従業員が奴隷を名前で呼ぶ事は殆ど無い。買った人間は、名前で呼ぶ事もあるが、No.で呼ぶ事が多く、買う人間によっては自分で名前をつけたり、そもそも口をきかせない人間もいる。
数分待つと、男が部屋に戻ってきた。そして、再び椅子に座る。
「No.1264は此処の外で待機させている。これがNo.1264の情報だ。まぁ、知っているだろうがな、一応渡しておくぞ」
と、俺が購入した奴隷の情報が書かれた紙を渡された。俺としては、その情報は全て暗記しているのだが、ここは素直に受け取っておく。
「金は…ちょうどだな。じゃあ、俺はもう行くぞ。新しい買い手が居るからな。お前も早くNo.1264の所に行ってこい」
と、言い残すと男は部屋を出て行った。そのすぐ後、俺も部屋を出て、出口へと向かった。
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『奴隷市場』から出ると、1人の奴隷が立っていた。『魔封じの腕輪』をつけられ、薄汚い布切れで身体を隠していた。その顔は、見た事があった。その髪も、その目も見た事があった。だから、率直な疑問を投げかけた。
「最初に聞かせてもらう」
その言葉を聞いた奴隷は、顔を上げ、俺の顔を見た。
「何をしている、雨露 沙霧生徒会長」
色々疑問が多いと思いますが、次回で大体分かります




