表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力ゼロの無敗者  作者: マンタS
第3章 再会とドルス魔国
29/298

戦闘

タイトル通り、戦闘です。

「『黒土の魔人』と騎士団(ナイツ)団長か」



 コウヤがそう判断したのはいくつか理由がある。まず、魔力(マジック)破壊(ディストラクション)による魔力感知は意識して発動すれば、半径1キロメートル以内の全ての魔力と、その魔力の属性、魔力レベルを感知する。だが、意識して発動しなければ、せいぜい500メートル以内の魔力の位置を知れるくらいだ。



 だから、意識した魔力感知を始めたのだ。コウヤはこれで見つかるとは思っていなかったから、少し驚いていた。そして感知出来たのは、街から少し離れた所で高魔力の集団と、高魔力の1人の人間が向かい合っている事が分かった。そして、その高魔力の1人の人間と、高魔力集団の1人の魔力が衝突したのだ。それが原因で地響きが起きたのだ。



 衝突した、という事はお互いが攻撃しあったのだろう。そして、それだけで地響きが起きるという事は両者はかなりの実力者である事が分かる。



 きちんと実力が伴った高魔力の集団。それは騎士団(ナイツ)である可能性が高い。そして、さっきの男達の言葉を信用するならば、騎士団(ナイツ)は『黒土の魔人』を追っている。



 であれば、騎士団(ナイツ)と相対しているのは『黒土の魔人』である可能性が出てくる。そして、『四天王』と同等の力を持つ者は、騎士団(ナイツ)の中でも限られている。と、あれば騎士団(ナイツ)団長であるのが1番可能性が高い。



 何故なら、騎士団(ナイツ)団長は騎士団(ナイツ)で最も実力を持つ者が選ばれる。勿論それだけではないのだが、少なくともトップクラスの実力が無いと候補には入れない。



 そして、両者の魔力レベルはいずれも5。『黒土の魔人』も騎士団(ナイツ)団長も魔力レベル5である事は沢山の人間が知っている。この事と、話をしていた男達を信用して、両者は『黒土の魔人』と騎士団(ナイツ)団長であると結論付けた。



 これを一瞬で理解したコウヤは、常人には視認出来ないスピードで現場に向かった。コウヤが急いだのは、シーナ達が勝手に現場に向かって、騎士団(ナイツ)に見つかる前に自分で対処しなければ、と思ったからだ。



 ――――――――――――――――――――



「見つけたぞ。『黒土の魔人』」



 そう発言したのは、『光速』の二つ名を持つ騎士団(ナイツ)団長、ヘルト・レスターだ。金髪、金の瞳を持つ30歳。その年齢からは考えられない程の若々しい肉体と強靭な精神力を持つ。彼の後ろには10ある騎士団(ナイツ)の部隊の内の1部隊が集結している。



「…」



 相対するは、魔人族『四天王』の『黒土の魔人』ルドー・トーラー。並々ならぬ筋肉を持ち、茶色の髪と瞳を持つ。



「…覚悟しろ」



 ヘルトは、静かにそう言い、腰に携えていた剣を抜く。



「黙って捕まる気は無い」



 重々しく発言したルドーは、魔法で己の肉体程の大きさのハンマーを創り出し、戦闘の構えをとる。



 一瞬の沈黙の後、両者は衝突していた。いつの間にか両者共に『魔力状態(マジックモード)』を発動している。空気が揺れ、地面に皹が入る。そのスピードは、騎士団(ナイツ)でさえも目で追えないスピードだった。そこから、ルドーは後方へ跳躍し、跳躍中に魔法を発動する。



「【土の回転錐(ランド・ドリル)】」



 ルドーとヘルトの間の地面から土のドリルが精製され、ヘルトに向かっていく。



「【(ライトニング)の状態(・モード)】」



(ライトニング)の状態(・モード)】は雷属性魔法。そして、固有魔法【魔法強化】を発動している。この名はその名の通り、魔法を強化する魔法だ。魔力消費が増えるものの、威力はほぼ倍。いちいち発動する固有魔法ではないが、かなり使い勝手は良い。



 その雷のスピードでルドーの攻撃を避け、迫る。



「【剣威装(ソード・フォーチュン)(ライトニング)】」



 剣に雷を纏わせ、ルドーに斬りかかる。



「そっちが本気なら、こちらも本気でいかせてもらう。【(ブラック)土の状態(ランド・モード)】」



土の状態(ランド・モード)】は、【火の状態(フレイム・モード)】と同じく、自らの身体を土に変化させる魔法だ。そして、(ブラック)とは、ルドーの土属性魔法の覚醒である。魔人族の覚醒は全員が(ブラック)だ。



(ブラック)土の状態(ランド・モード)】とは、【土の状態(ランド・モード)】の上位互換である。こうなったルドーは、【土の状態(ランド・モード)】の力に加え、()()()()()を扱える様になる。



 切断。



 ヘルトに斬られたルドーだが、剣に触れている部分だけ黒い土に変化する。そのままヘルトはルドーの胴体を両断するが、ルドーにダメージは一切無い。



「【(ブラック)土の鎚(ランド・ハンマー)】」



 ルドーはハンマーを持っていなかった方の手に魔法で造った黒いハンマーを持ち、ヘルトに打ち付ける。とっさの事でその攻撃に反応しきれなかったヘルトは避けることが出来ず、ハンマーがヘルトの腹部に直撃し、数十メートル吹き飛ばされる。



「…ぐっ」



 自分達の団長が吹き飛ばされたのを見て、騎士団(ナイツ)達は衝撃を受ける。片手に巨大なハンマー。もう片方に黒土のハンマーを持ち、両断された部分が黒く変色した大男。その姿に騎士団(ナイツ)達は改めて、『黒土の魔人』の恐ろしさを感じた。



「くっ…」



その1人が一歩、後退する。皆の顔に恐れが浮かぶ。その時、



「狼狽えるな!!」



 吹き飛ばされたヘルトは、騎士団(ナイツ)達を一喝した。



「…!」



その一言だけで、騎士団(ナイツ)達は表情を元に戻し、各々が戦闘態勢をとる。



 ヘルトの傷は少し出血する程度で、『魔力状態(マジックモード)』の影響で直ぐに治る。そして、自分の部下達を見て、少し笑うと、部下達の様に戦闘態勢をとる。



「行くぞ!!騎士団(ナイツ)!!」



「「「「ハッ!!!!!」」」」



「行くぞ!『黒土の魔人』!!」



 そして、ここからこの戦いは『騎士団(ナイツ)団長』対『黒土の魔人』ではなく、『騎士団(ナイツ)』対『黒土の魔人』に変化した。



 ――――――――――――――――――――



「……これは」



 コウヤは()()に到着していた。そして、その()()を静かに眺めていた。



「……『黒土の魔人』が負けた…か…」

次回、コウヤが…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ