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魔力ゼロの無敗者  作者: マンタS
第7章 大国会談と四獣
100/298

予想外

祝!100投稿!

「…」



 ()()()()を見ていると、背後に再び『穴』が現れた。



「暇じゃないんじゃなかったの?」



『穴』から出てきたその存在に、振り向かずに問う。



「そうなんだけどね。そうも言ってられなくなった、でしょ?」



 現れた『天使』ソレイは、裕翔に確認する様に聞いた。その言葉に裕翔は目だけを向けると、直ぐに視線を戻し、()()()()をもう1度見る。



 その裕翔の横にソレイは移動して並び立ち、同じく()()()()を見る。



「…凄いわね。あんな人間が()()()()なんて…」



「…」



 呟いたソレイだったが、その言葉に何も返さない裕翔に違和感を覚えた。



 ソレイは他人に気になることがあれば、それを直ぐに問い正すタイプだ。故に、今回もストレートに聞いた。



「知っていたな?奴のあの()()()()()を」



「…コウヤが異常なのは、君も知っていただろ?」



「…()()は、()()()()()()のものじゃないだろう!明らかに人間の力じゃない!」



「…()()()()()()()。コウヤの『異常』はあらゆる面で、あらゆるものを超えるんだ」



「っ!」



 流石に驚かされた。こんなものは、()()()()は人間では()()()()()。明らかに、自分が想定していたものとはレベルが違う。



 そして裕翔の言うことが正しければ、原口コウヤの異常さは戦闘面だけではなくその他も、いや、その他の全てがこのレベルで『異常』なのだとしたら、およそ人間ではない。



 化け物だ、とも言い切れない。見た目は至って普通。化け物ではなく、人間が出来る事が『異常』に出来る、人間には技術的に出来る筈がない事が出来る。



 ハッキリ言える。自分では絶対に奴には勝てない。隣にいる裕翔も、恐らく勝てない。



 現にあの『四獣』達が、()()()()()()()()()()()



「…あれが『異常者』…原口コウヤ…か…」



 ――――――――――――――――――――――――



(クソが…)



 コウヤは内心、かなり苛立っていた。



 100%の力を出した。『四獣』を圧倒し、ただの一撃の攻撃を受けることも無く、何度も致命傷を与えている。



 だが、その度に奴らは一瞬でその傷を再生し、何度も立ち向かって来る。



 それ自体にもだが、そんな事をさせ、そんな体にした『神』にも多少の苛立ちを感じている。



 最早奴らの攻撃など関係ない。致命傷を与える事など容易だ。だが、()()()()()()



魔力(マジック)破壊(ディストラクション)』による攻撃では遅すぎる。発動してから攻撃が当たるまでの時間がかかり過ぎる。



破壊(ディストラクション)の全(・フル)波動(バースト)』でさえ、完全に命中させなければ倒しきれない。粉微塵程度に身体を残してしまっても、そこから全身を一瞬で再生する。



 かといって、その他の攻撃では傷を与えるのが精一杯だ。



 今のところ、奴らを倒す手段は3()()()()()()。だがどれにしろ、100%勝てると云う確証はない。



破壊(ディストラクション)の全(・フル)波動(バースト)』だろうが、『黒の状態(ブラック・モード)』だろうが、()()1()()()()()だろうが、それは変わらない。



「…!」



 全『四獣』による同時攻撃が飛んできた。全てが遠距離攻撃。舐めている、いや、ビビっているにも程がある。



 そして、



「…ビビり過ぎだ」



 狙いだった『玄武』の方に向かって飛び込む。飛んで来る岩の礫を全て斬り裂き、『玄武』の顔面を蹴り飛ばし、更に上空へ向かって蹴り上げる。



  地面に向かって蹴ることは論外だ。『玄武』の力は大地に自らが接触している方が、明らかに規模も威力も上がる。



 上空に蹴り飛ばした『玄武』を追い越し、更に上空に行く。他の『四獣』達も、今攻撃している『玄武』も、100%の力を出している今の俺の動きには対応出来ない。



 手から『魔滅』を離し、両手を『玄武』に翳す。



「『破壊(ディストラクション)の全(・フル)波動(バースト)』」



 だがこの時、コウヤにすら()()()()()()()()()が起きた。



破壊(ディストラクション)の全(・フル)波動(バースト)』が『玄武』に命中する直前、



「っ!?」



『玄武』の目の前に『穴』が開いた。そしてその『穴』は、『青龍』の目前に繋がっており、それに()()()()()()()様に『青龍』が『穴』に飛び込み、『玄武』の()()()()()に立ち塞がった。



 そして『破壊(ディストラクション)の全(・フル)波動(バースト)』が、2体を覆い隠した。



「…クソが!」



 コウヤの視界には『青龍』の姿は無く、『玄武』の右腕だけが残っていた。

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