表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
溺愛王子と転生令嬢は平和に暮らしたい  作者: ティラナ
第1章.崩れ落ちる平和
1/29

プロローグ

プロローグは短いです。

 


 今日は僕とティナの婚約披露パーティー……のはずだった。


 けれど、魔法で強化した目に映ったのは、ドレス姿の女性たちが、燕尾服に身を包んだ男性たちが抵抗の余地なく切り捨てられている様子。


 何者かによって魔力の供給が止められたらしく、魔導ランプの光は届かない。 わずかに窓の外から月明かりが差し込んでくるけれども、魔法で夜目を強化しなければ1メートル先の相手の顔を見ることも難しいだろう。


「ア、アルフ……! これは一体……」


 僕の横で愛おしい婚約者───ティナがキョロキョロと辺りを見回している。

 彼女は目を強化していないのだろう。 凄惨な光景が繰り広げられている方へ顔を向けた時にもなんの変化もなかった。

 彼女は僕ほどには魔法を使うことに慣れていない。 けれど、今はそれで良かったと心から思った。 こんな光景をティナに見せたくはないから。


 切り捨てられていく中に、見知った顔もあった。 この国の政治を担ってくれていた大臣の一人だ。

 床に転がる人たちの中に、もしかしたらティナにとっても知った顔があるのかもしれない。


「分からない。 でも、僕たちにとって良くないことだっていうのは確かだと思う」


 突然、パーティー会場に乱入してきた黒づくめ達。 頭の先から足の先までを真っ黒のローブで包んでおり、男女の区別すらもつかない。

 いまの光景を表現するならば────



 ────地獄。



 つい先ほどまでは確かに幸せだったはずだ。

 それが、どうしてこうなった……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ