【恋愛】 蒼穹―風に乗せて―
清涼飲料水のCMソングをイメージして描きました。
風が軽くあって、雲は少しあって、透けるような空は
どこまでも行けそうな蒼穹
両手ひろげて空気いっぱい吸い込んで、風に乗って空を飛んでいくような気持ちで
君に思いを伝えたい
隣りにいてそれ以上近付けない遠回りな意思表示
「おはよう」すらろくに言わない無愛想な自分
隣りにいてもその横顔すらチラ見できない“引っ込み思案”は
笑わせるのが好きな君が、ふざけたときに触れたその手に完全茫然自失状態
何も始まらない隣り同士
穏やかに過ぎ去っていく無情とも思える日常の日々
何かを変えたいのに何も変えられない、動き出せない自分
また明日も会えるから、隣りにいるからって安堵が、前進したい気持ちを思い止どまらせている
窓に差し込む陽光は淡く、空は透けるような蒼穹
白いカーテンを風が揺らし、ゆるやかなスイングで踊り出す
閃く白と透明な風の饗宴
前髪が揺れた
くすぐったいぐらいの微かな風に
あの蒼穹の下に立って、あの陽光を全身に浴びて、こんなふうに心地よい風に乗せて届けたい
本当の気持ちを
季節が変わるごとに風も変わり、ともに去りゆく尊い日々
明日も君はそこに座り、無愛想な自分と隣り同士
何も始まらない二人
限られた時間の中に埋もれていく小さな恋心
きっかけがなければ動き出せない臆病者の自分
ふいの風
くすぐったいぐらいの微かな風が前髪を揺らした
この風に乗せて心の声を君に届け、その胸に響かせたい
風を感じるみたいに自然に伝わるように
見上げた空は透けるような蒼穹
この青春を色にしたみたいな、どこまでも純粋な蒼穹
両手ひろげて空気いっぱい吸い込んで、心の声を風に乗せて届けたい
君にだけ聞こえるように
※文中の「どこまでも行けそうな蒼穹」は天津○○的な意味ではありません(苦笑)。空の広大さとそれを見て喚起する心の抑揚・解放感を表しています。