【心理】 愛を探して
愛に巡り逢えずさ迷う魂…
風が大気に爪を立て
奇妙な音階の重奏を奏でる
そこにさ迷う旅人が一人
その背中に戦慄が刻まれる
その魂は愛という色も形もないものを探して
今もまだそれを探し続けている
こどもの頃も
大人になってからも
まだそれを探し続けている
愛を抱擁で教えてほしかった
その温もりを
心に刻み込んでほしかった
人は必ず誰かに支えられながら生きている
一人では生きていない
理屈ではそうでも
独りぼっちの人は確実にいる
誰の心にも住まわせてもらえない独りぼっちが
身近な人の愛を知らずに育った独りの少女が
恋に目覚め
やがて温もりを求め
一人の男を愛した
彼が望むことをしてあげて
その見返りに愛情を期待した
でもそれが返ってくることはなかった
求めつづけた末 彼は
去っていった
その魂は愛に巡り会えずさ迷っている
迷子になって樹海で一人震えてる
天は人に平等に愛を与えてはくれず
こうして愛を知らずに生きている独りぼっちがいる
独りじゃないと思いたくても
君が必要だって声は聴こえてこない
愛されたいなら自分のほうから愛せばいい
そしたら愛が返ってくるかもしれない
そう思って愛を注いだ人は去っていった
どうすれば愛されるのか
愛はどこにあるのか
問い続け
この魂は出口の見えない樹海をさ迷っている
愛してると抱きしめられたかった
愛してると言われたかった
愛に巡り会いたい・・・




