表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/130

【思考】   唄声

あなたが嫌いだった

ことば遣いが耳触りで

磁石のS極とS極が反発し合うように

同じフレーズ(ことば)を使うあなたをこころが跳ね返していた


わたしはわたしだけでいいの

あなたはあなただけでいいの

同じカラーは打ち消し合って

どちらかが消えるから


あなたが唄えばうたうほど

わたしはこころをかきむしり拒み続けた

木漏れ日のように囁くその声に

溶かされないようにと抗い


わたしのことばを打ち消さないで

わたしの存在を打ち消さないでと

あなたの声にこころを閉ざし


あたたかい声でわたしを撫でないで

琴線をくすぐらないでと拒み続けた


 唄わないで


“耳触りのいい声”で


気が付くとこころの

分厚いころもを脱がされ

わたしはあなたの唄を口ずさんでいた


これは“負け”?

じゃない

わたしはあなたの声に堕ちたの

あのフレーズ(ことば)はムカつくけど

それを唄う声に惚れたの


唄声に罪はないわ

だからこれは敗北じゃない



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ