【イメージ】 GUREN〜紅蓮〜
第一回は自作「血族」シリーズをイメージしてできた詩です。
※本文だけだと分かりにくいかもしれませんので、後書きに意味を載せました。
紅蓮
その紅い糸は、人と人との交わりを示す血染めの紅色をしている
遥か遠く、もとを辿れば結ばれた糸と糸
その結び目からはじまった
それは無地を彩る、織り成す糸
魂の炎『ほむら』を宿し、それのみが成せる業こそ『綴る』なり
生まれ堕ち、死ぬまで綴られる糸と糸を
ときにからめ、生まれてくる新たな命よ
愛しき人は、愛しき日々は
ひとつの結び目『かたち』をそこに残す
紅蓮
その紅い糸は繋がっていることを拒まれると
ときに断たれる
ゆえに同じひとつの結び目から派生した糸と糸は
濃く鮮やかな鮮血を撒き散らす
もとを辿れば結ばれた糸と糸
その結び目から派生した
その糸が断たれたとき
断たれた糸は、途切れた糸は
未来を綴れぬ糸屑『かたまり』と化す
紅蓮
その紅い糸は人から人へと繋がる血の縁『ゆかり』なり
紅蓮
紅い糸は断たれこそすれ消せぬ、永久不変の血の証明『あかし』なり
己が綴り、織り成した模様は
過ぎ去りし愛しき日々よ
その紅い糸は結ばれる糸を求め
未来を綴る糸となる
紅蓮
その紅い糸は引力を持ち、強い念が相手を引き寄せる
糸と糸がからみあい、そこに消えない争いの痕跡を残す
紅蓮
その紅い糸は全てが繋がった糸
紅蓮
その紅い糸は人の軌跡を綴る糸
紅蓮
その紅い糸は人の一生を織りあげる糸なり
【意味】糸→生命。その紅い糸→ある血族。糸が綴るもの→人生。