第3話 招集
何となく本日2本書けたので書きました!
マコトは歩きながら思う。
「―――そーいやさぁ。」
「なんだ?」
「俺は結局何の職業になったんだ?」
「あーそれなんだが…。さっき魔王様から招集がかかったぞ。」
「は?魔王様?へ?何?誰に?」
「君だよ君。マコトにだ。」
マコトは立ち止まり頭の上にハテナを掲げる。
「何故に?」
「マコトの職業と、これからについてだそうだ。」
ロウダンは嬉しそうに涙目になりながらマコトの肩を叩く。
「良かったなぁマコト。昇格コースじゃないか。」
「いやいやいやいや。全然嬉しくないっす。そんなに自分優秀だったら、勇者に転職したいです。」
ロウダンとは裏腹にマコトは真顔で拒否る。
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「マコト、とりあえず魔王軍に行くぞ。」
「あのぉ俺に拒否権は?」
「はい、この魔石に触れて。」
ロウダンは手のひらに乗せた石をマコトに突き出す。
「あぁ、もう答えてもくれないのね。」
マコトは嫌々魔石に触れる。すると魔石が青く光る。
「おぉ、これはワープとか瞬間移動とか出来るやつか!」
魔石は更に青く強く光り―――だんだん光が小さくなっていく。
「…ん?」
『キエェェェエエエエエエエエエエ!』
「うわっ!」
後ろから猛ダッシュで、ものっすごく気持ちの悪いデカいトカゲが走ってくる。
『ブルシュゥゥウウウウウウ………』
目の前にて止まる。それに何事も無かった様な表情で普通に乗るロウダン。それを呆然と見るマコトは立ち尽くす。
「おい!何してる早く乗れマコト!」
「ぇ…えぇ…予想と全然違うんですけど…。ワープしないんすかワープ。」
「何ふざけたこと言っている?そんな大きな魔力、俺は持ち合わせてないんだよ。」
『ウグブシュゥゥウウ…グフュゥゥ…』
変な奇声をあげながら、ヨダレをだらだら垂らすオオトカゲ。
「ってか、すんごく気持ち悪いんですけど…。なんか少し目飛び出してるし、鼻が異様にデカいし―――」
「―――いいから早くこの【カエル】に乗れ!」
おどおどしているマコトに怒鳴るロウダン。
「カエル!?こいつカエルって名前なの!?明らかにトカゲじゃない!?」
「トカゲ?なんだそりゃ。遅くなると魔王様に殺されるぞ!早くしろ!」
「殺ッ!?…あぁもう……はいはい…。」
諦めたマコトは嫌々、ゆっくりとカエルに乗る。カエルの体の周りには、ヌメヌメかつ、ヌルヌルしている気色の悪い液体が、ビッシリと全体についていた。
「うわっ…なんか生暖かいうえにヌルヌルしてる…。ウェッ!しかも何か、この液体クセェ!」
「良し。乗ったな。」
匂いなどは一切気にしていないロウダンはカエルの腹を蹴る。
「しっかり掴まってろよ。」
「はい!?どこに!?」
『キウェィイイイイイイイイイイ!!!』
「え!ちょと待っ―――――!」
猛ダッシュし始めるデカトカゲ。急発進だった。
『ウギャウィィィイイイイイイイイイ!!』
「うぎゃうぃぃぃいいいいいいいいい!!」
「ハーッハッハッハ!コイツはいい走りをする!高い魔石を使った甲斐が有るな!」
マコトは、涙目になりながらロウダンの服にしがみつく。
「イヤダァァアアアアアアアアアア!!!」
いつまで続くか。(自分のヤル気が