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The Story of Endorse Life  作者: 紅月
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七人目と救済

 僕は三人の新しい仲間が出来て、幸せを感じていた。しかし、数日後、ある光景を見てしまったのだ。



 ーーー数日後


 僕を含め六人で楽しくいつもの場所でいつもの様な会話をしていた。


 紅月「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね」


 皆に声をかけてから僕はトイレに向かった。すると、教室の前で座り込んでいる女の子がいた。僕はその時から少し予感はしていたが、あまり『そんな』予想をしないようにしていた。


 紅月(…………いや、まさかね。体調が悪いの……かな?)


 しかし、次の日も、また次の日も同じ光景を見て分かった。理解したく無かった、そう確信したくは無かったが、確実に紅月の予想は当たっていた。


 紅月(……やっぱりあの子も独りなんだ……)


 そう、彼女は前までの紅月と同じ孤独状態だったのだ。そして、前の自分を思い出し、紅月は胸を締め付けられていた。同じ世界に居たからこそ分かることも支えあうことも出来るが、それは互いの傷をえぐることにもなるのだ。


 紅月(こんなの残酷過ぎるよ……)


 しかし、紅月はあることに気づいた。


 紅月(そうだ!雫や秀が僕を助けてくれた様に次は僕が助けてあげたい)


 そして、紅月は話しかけることを決意した。


 紅月「おはよう」


 ???「……おはよう?」(私に話しかけてくるなんて……)


 紅月「初めまして、僕の名前は如月 紅月。君の名前は?」


 ???「……私の名前は花園(はなぞの) 深幸(みゆき)


 紅月「花園さんも一緒に話し合いしない?」


 深幸「深幸で良いよ。何故私なの?他にもいるでしょ?」


 紅月(やっぱりどこか似ている……)


 紅月は胸を締め付けられていくが、それでも、諦めなかった。何故なら、ここで諦めたら全てが終わりそうだったからだ。


 紅月「僕は君が良いんだよ!」(僕は何言ってるんだ!?)


 深幸「私は一人が良いの……」


深雪は何も知らずに流した


 紅月「嘘だ」


 僕の言葉に深幸は少し驚いていた。そして、聞いてきた。


 深幸「何故そう思うの?」


 紅月「君……深幸は下の名前で呼んでも良いと言ってくれた。友達じゃなかったら、友達になりたくなかったら、普通はそんな事を言わない筈だよ」


 深幸は「しまった」と言う感じだった。


 深幸「だからと言って嘘かどうかは……」


 紅月「それに僕も君と同じような状態だったんだよ……」


 僕は深幸の言葉を消すかのように言った。


 深幸「っ!!え?お、同じって……」


 深幸は驚いて、戸惑っていた。そして、僕は決心して、最近の事を話した。


 紅月「僕も最近まではね、独りだったんだ。今もだけど臆病者で、弱虫なんだよ。いつも外にある家にずっとうずくまっていてね。その内だんだん人の事を信用できなくなっていった」


 紅月は苦しいが話を続けた。深幸は真剣に紅月の話を聞いていた。


 紅月「でもね、雫と秀が見つけてくれたんだ」


 深幸「?」


 紅月「あ、僕の初めての友達のことだよ。僕は疑ったりしたけど、偽りが全然見えなかった。そして、友達になり、蓮、悠、可憐と三人の友達も出来た」


 深幸「何が言いたいの?」


 紅月「僕はねこれ以上は要らないと思っている。だって、幸せなんだもん。自分の心が少しずつ埋まっていく感じがするんだ」


 そして、紅月は伝えたい気持ちを最後に言った。


 紅月「深幸にもその幸せを感じて欲しいんだ!独りぼっちは寂しいよ……」


 深幸「……」


 そして、紅月は最後の手段に出た。それは少し強引な雫と似ていることだった。


 紅月「明日、雫と秀、蓮、悠、可憐を紹介するよ!」


 深幸「え?私は何も……」


 紅月「僕はもう決めたよ。また、明日ここで待ち合わせしよう!きっと良い友達だと思うよ!」


 深幸「え!?ちょっと!……」


 そう笑いながら帰っていった。


 深幸(友達か……あの紅月って言う子の言葉なら信じても良いのかな?)



 ーーー翌日


 僕は昨日事を皆に言うと、皆は賛同してくれた。


 紅月「待っていてくれたんだね」


 深幸「一方的だったけど、そう言う約束だしね」


 紅月「紹介するね、僕の友達だよ。雫、秀、蓮、悠、可憐だよ」


 雫「こうくんが言ってた子だね!宜しくね!歓迎するよ!」


 深幸「私は花園 深幸。宜……ん?歓迎?」


 紅月「うん、ごめんね。友達になって欲しいって勝手に頼んだ」


 紅月はどうしても深幸と友達になりたかったのだろう。だから最終手段に出ていたのだ。


 深幸「なるほど、こう言うことだったの……」


 紅月「騙してごめんね」


 深幸「いいよ、寧ろ、ありがとう。そして、これから宜しく」


 深幸は少し泣きながら、言った。そして、紅月もその言葉を聞いて、嬉しくて、笑いながら、泣いていた。


 今回の事で、紅月は二人の心を救い、救われた。一人は深幸、そしてもう一人は自分自身だった。しかし、それは紅月だけの力ではなく、その前の蓮、悠、可憐、そして、秀、雫のおかげでもあるのだ。決して一人の力ではない。その事を忘れてはならない。


 新しく深幸も仲間となり、以前と違い、毎日が楽しかった。


 紅月(この時間がいつまでも終わらなければ良いなぁ~)




 しかし、その時間が永遠に続くことは無かったーーー。

新しく仲間となった深幸、彼女も紅月と同じ境遇だったが、同じだったからこそ一歩踏み出すことが出来た。


毎日が本当に楽しかったが、それは永遠とはならなかった。


一体何があったのか!?


次回もお楽しみに!

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