表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The Story of Endorse Life  作者: 紅月
2/4

Start of Life

 ーーー時は(さかのぼ)り5歳の頃


 僕は保育園のグラウンドにある子供が入れるサイズの家に入って何をすることもなかった。しかし、これが日課となっていたのだ。


 僕は孤独なのだ。そのうえ臆病者で弱虫だ。そして独りに慣れてしまっていたのだ。


 紅月「孤独は良いな~」(でも、あれだな、ここまで孤独だとちょっと寂しいな……何だよ寂しいのかよ……)


 そう、本音は寂しかったのだ。それは臆病で弱虫のせいでもあるのだろう。


 すると、そこに近づいてくる二人の影が見えた。


 ???「あれ?何してるの?」


 女の子が外から顔を出し、聞いてきた。


 ???「お!なんだなんだ?」


 同時に後ろに居た男の子も聞いてきた。


 俺は正直声をかけてくれたのは嬉しかったが、何故か邪魔だと思ったのか、自ら嫌われる言葉を放ったのだ。恐らくそれは人を信用できていなかったからだろう。


 紅月「僕は一人が良いんだ、邪魔しないでくれ」(他の奴らみたいに興ざめしてどっか行ってくれ……)


 僕は覚悟して言ったのに、二人は僕から見たら真っ直ぐな瞳で僕に言ってきた。


 ???「私は君と仲良しの友達になりたいの!あ、私の名前は一華(いちか) (しずく)だよ!雫で良いよ!宜しくね!」


 ???「俺も同じだよ!俺の名前は赤坂(あかさか) (しゅう)だ!俺も秀で良いぞ!宜しく!」


 紅月(何でそんなに真っ直ぐな瞳で伝えてくるの!?)


 俺はそう思い、半信半疑になっていると、


 雫「そう言えば君の名前聞いてなかったよ!何て言うの?」


 秀「そう言えばそうだった!」


紅月(会話になってない気がする。いや、まぁ、心の中で思っていることだから仕方ないけどね)

 

この際それは置いといて、二人は僕の名前を聞いてきたのだ。このまま黙るか、もっと酷い言葉を言えば良いと僕は思っていたが、僕から出た言葉は予想もしていなかった事だった。


 紅月「……如月(きさらぎ) 紅月(こうが)だよ」(え?いやいや何言ってんの僕!?何名前教えてるんだよ!?)


 雫は何かブツブツと言っていた。


 雫「こうが、こうがくん……言いずらいな~……あ!こうくんだ!」


 紅月(何を言ってるんだ!?)


 雫「宜しくね!こうくん!」


 秀「宜しく!こうが!」


 紅月(元々無かった人の信用……この二人は僕に真っ直ぐに言ってきてくれた。僕の思い込みかもしれないけど、きっと偽りではないのだろう。この二人になら信用してみたい!と、友達になりたい!)


 この廻り出会いが僕の大きな変化の瞬間だった。


 雫・秀「?」


 紅月「……宜しく、雫、秀」


 雫「うん!宜しくね!」


 秀「おう!宜しく!」



 翌日


 僕はいつもの癖でいつもの家に入った。すると、そこに雫と秀が入ってきた。


 雫「おっじゃましま~す♪」


 秀「じゃましまーす!」


 紅月「びっくりした!何で!?」


 僕は唐突だったので、質問をした。しかし、雫と秀は当たり前のように言った。そう、昨日の事は半分疑ってしまっていたのだ。


 雫・秀「友達だから(だよ)(だ)!」


 僕はその言葉を言われたとき、いつも孤独で居たことを思い出し、いつもの場所でも空欄があり、その空欄が埋められたことに対して嬉しかった。


 雫「どうして泣いているの?」


 秀「だ、大丈夫か!?」


 いつの間にか僕は泣いていた。


 紅月「何でだろうね、でも、大丈夫だよ。悪いことではなく寧ろ良いことだからさ」


 雫・秀「良かった~」


 僕は初めて孤独を卒業し、それと同時に僕の人生が初めて始まりを迎え、動き始めたーーー。

雫と秀という素敵な友達によって、ようやく誰かに心を開くことができた紅月。


彼らの物語が遂に動き始めた。


次回は新しい仲間が出来ます!


まだまだ続くよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ