温泉道???
……って、健気に思ってる従兄弟の私のもとに!!!
何で?何で、2人して転がり込んで来るわけ????
「もう~信じらんない!!湧泉音は夏休みだから、まだいいとして…
琥珀~!!何でアンタまで追っかけて来んのよ?デビュー真近なんでしょ?こんなとこでのんびりしてる場合じゃないじゃん!」
「シッカちゃあん。なんでそう冷たいわけ?アーティストには休みも必要なんだよ。いわゆる、クールダウンってやつ!」
「ゆね!何とか言ってやってよお~」
「ユネ、温泉巡りしようぜ!お前の能書きを聞きながら、おっ?ここの温泉、メッチャ肌すべすべになんじゃん??メタボ?んん~メタなんとかがいいんだよなあとか言いながらさあ。で、シッカは案内役な!!」
「…メタケイ酸……美肌効果…」
「………」
湧泉音のパパが温泉好きなせいで、気が付いたら湯泉音もすっかりはまってしまっている。
別府は100m歩けば違う泉質だと言われる位、温泉の種類が豊富なのだ。私も知らなかったけれど、確かにこちらにきて体調がいい。
何より肌のきめが細かくなった気がする。
だけど、湧泉音のはまりかたときたら。
「………彫刻…肉体労働…肩凝る……腰痛い…」
「ゆねさん。最近は創作活動してませんでしたよね?」
「……こっちで…温泉入る…楽…」
「で?湯治にきた年寄じゃあるまいし」
「……前は…首下…石…みたい…感じ…」
「だからって、日に3回は入り過ぎだろ!!」
「…気持ち…いい…」
「朝から風呂桶持って通う近所の年寄と変わらないじゃん!!」
「…ごめん…」
湧泉音がこちらに来て以来、何度繰り返した会話だろう?終いには、温泉案内本を片手に効能を片っ端から試して回る始末。




