八月二十六日
八月二十二日。親知らずが痛い。のに吐いてばっかりいる。アメ横で買ったマカダミアナッツのせいだ。あれ気持ち悪くなるのにとまらない。脂肪にも依存するらしいからそのせいかも。とにかく体がだるくてつらくて体育館のアリーナでこっそりうとうとしていた。渡辺の中学一年生の弟とその友達(といっても中三)が遊びに来ていて、うちのレギュラー陣は彼らに負けていた。野球部が因縁の学校に大差で勝ったらしい。それになぜかうちの顧問が浮足立っていて、やっぱり学校は部活が強くないととかいっていてうざい。頼むからそのへんなドリームに他人を巻き込むのはやめてくれ。本当に具合が悪くて、周りに人がたくさんいるのがすごくストレスだった。朝化粧もできなくてマスクをして過ごしていたが、マスクに突っ込み入れるひとがたくさんいて本当にイライラした。家に帰ってもなにもできなくてずっとベッドで寝ていた。
八月二十三日。また朝食を吐いてしまった。それでまたへんなビスケットとかは吸収させちゃうんだから嫌になる。もうすこしためになるもので体をつくらないと、相変わらず体がだるくてなにもやる気が起きない。今日から勉強合宿がはじまって身の回りがすっきりしていて快適。このまま誰も帰ってこなければいいのに。とはいえ今いる先生方が忙しく動き回っている中とくにやることがないのもそわそわした。
日曜どうやらやつの実家に行って一緒に飯を食わなければならないらしい。面倒くさい・・・
八月二十四日。大会一日目。上尾陸上競技場。暑いけどこの前ほどじゃない。生徒も顧問も何を考えているのか全然わからないし分かりたくもない。羽つきがそんなにすきならそういう工場にでも勤めればいいのに。途中何度か抜け出して近所の汚いスーパーで半額セールになっていた小物アイスを食べたりして乗り切った。まだ歯がすごく痛い。朝食の生ハム載せパンとか最悪。かたくてやわらかいのがものすごく歯茎に障る。帰り上尾駅近くのはんこ屋で訂正印をつくろうとしたら店頭にあるものは五百円なのに千五十円取られた。珍しい名字ッて損だ。明日の準備でセキチュウにいくからまっすぐ帰らないで時間をつぶしてくれとメールが来て、明日両親が旅行だったことを思い出した。夕飯は昼間アイスを三個も食べたからご飯を抜いたけれどマカダミアナッツを食べてしまった。五千円をおかあさんからせしめた。よっしゃ。
八月二十五日。身が入らない。旅行委員の子の英語作文を添削する用事ができて助かった。こうしてみると自分は「勉強がすき」なんだなと改めて思う。スポーツなんかするくらいならたしかに勉強したほうがましだ。二時に学校を上がって大宮に行く。始めマックで六時から十一時間フリータイムを強行するつもりだったけれど休日料金らしいので興がそがれてビッグエコーに行こうと思うものの十一時スタートのくせに二千六百円するしでうだうだしていたらユースタイル(アイスつきフリードリンク完備)が十一時から朝まで千八十円というのでそっちにした。時間まで本屋、ブックオフ、閉店間際でもう帰れよ・モードのミスドで時間をつぶした。ミスドで化粧を落としていたら壁にでっかい黒い蛾がいて蛇口に近寄れなくなってしまった。顔がぬるぬるして不快だったし肌にも悪そうな気がした。だれが座ったかもわからない椅子の上で身を固くしながら、家に帰りたいなあと考えた。あの歌広の晩を思い出した。始め通路側のせまい部屋だったが途中で変えてもらった。録音どころか動画の撮影ができるサービスを見つけてかなり手間取りながらも登録してためしてみた。自分の唄ってるところが見えるのは面白い。生クリームののったプリン、玉子どうふ三連。豆乳クッキー六百キロカロリー、ミスドシナモン風味なポンデリングにあんこ挟まったやつとかろくなもの食べてない癖に結構カロリーをとっているのでおさけにしなくてよかったなとつくづく思う。そのまま朝までノンストップで歌いまくってあたまがぴよぴよしたまま朝のドンキをぶらついてJRの改札に入って、超直を取ろうか迷ったが食欲がないのでトイレで長々身づくろいして着替えスペースでちょっとだけ気を失って、そのまま南与野に向かった。
八月二十六日。だるい。駅から体育館まで歩く途中で巨大な、鮮やかな黄緑色をした芋虫をみてしまって嫌な気分になった。本当にこのあたりは汚い街だ。ヨーロッパに比べて日本は景観を気にし無さ過ぎるといわれているのがよくわかる気がする。ここらの家に住んでいる人たちは毎朝憂鬱な気分にさいなまれなりしないのか。あんなに、窓の近くに樹の枝がしなだれかかって。虫が入ってきそう。気持ち悪い。ローソンの卵サンドがものすごくおいしそうに見えたがなんとなく買わなくて、そのかわりにマルエツでカップめんをかって人目を気にしながら啜ってしまった。こんなところ知り合いにみられたら生きていけない。
試合は十一時には全員ストレート負けで勝負が決まってしまっていた。ここから蒸暑くてやることなくて機嫌悪い顧問が傍らにいて六時間。死ぬ死と思っていたら顧問の勘違いで帰ってよかったということが三時過ぎに発覚。大宮についてからそごうの上の中華料理屋で二回リバってしまった。もう。
帰りお母さんたちとの合流の際すこしあぶなかったけど爆発しなくて済んだ。明日が憂鬱。早めに寝よう。