ファイトだ!石油王!
あほ石油王のお話。
面白くなかったら、ごめんなさい。
作者素人のためよければアドバイス、ダメ出しお願いします。
人は彼を石油王と呼びます。だから私も彼をそう呼ぶことにしましょう。
32歳、独身。頭にはターバンを巻いて、眉は太くちょびひげをはやしている。ターバンと同じ白色で、手を出せるように切り取っただけのような布を着ています。服装からしてザ・石油王。
彼は、世の中のほとんどの人が持っていないものを持っていました。
人を導くカリスマ性ではありません。類い希なる推理力でもないです。ましてや向かう所敵なしの魔力なんてありえない。
…石油ですね。言うまでもなく。石油。
つまりは莫大な財産。
使っても使っても湧いてくるカネ。湧いてくる石油。一生遊んで暮らせる程の。それが石油王が石油王たるゆえんです。
ですが、逆に言えば、石油王は石油と石油が作る金だけしか持っていませんでした。石油以外に彼が自慢できるものなんてないのです。
カリスマ性もない推理力もない。手から魔法なんてでるわけない。もちろん友達もいません。
まぁ実を言うと、彼はある特別な力を持っていましたが、それを信じてくれる人はいませんでした。それどころかバカにもしました。
信じられないものはないのと同じ。ノーカウントになります。
そして更に追い討ちをかけるかのように、極めつけは、一番最悪なことに、金持ちにはよくあることですが、石油王は性格が悪かったのです。
すこぶる、悪かった。
足も臭かった。
もうお分かりだと思いますが、この石油王が主人公です。
腕が伸びる海賊でもギターがすこぶる上手い少年でも高校デビューした女の子でもないです。
石油王が主人公。なんて小説だ。
もうすでに親近感が沸いてしまうほど「石油」というワードを連発してしまいましたが、どうぞこのあともお付き合いいただきたいです。
彼の壮大でビューティフルなストーリーの始まり始まり…と言いたいところですがたいしたことないんだなこれが。では、語り部は私「林田(仮名)」で、石油王の物語始まります。