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2008/08/03 メールによる情報交換 8:50〜9:30

2008/08/03 メールによる情報交換 8:50〜9:30


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オッス、雫。

今日は俺の番なのも分かってて、色々書きたいこともあるけど、手が震えてタイピングできないんだ・・・


とうぶん、物干竿は見たくないよ・・・

服干す以外に、拷問にも使えるんだぜ、あれ。



まあ、それはさておき、今日の面白いことだよな。



・・・ごめん、ない。つらいことはあったけど。


でも、何か罰当たりなのは見つけた。

こっちに越後神社ってあるんだけどな。

その神社の御神木に、


「いつか二人で、かならずこの景色のもとに

この約束を、いつか二人で果たしましょう」って、掘ってあってさ。


なあ、罰当たりだろ?御神木だぞ?

でもさ、そいつには、罰が当たらなかったらしいけど。はは、俺たちにはあった他



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「・・・」


雫は、不自然に途切れたメールを前にして固まっている。


それにはいくつも理由が挙げられるが、そのひとつは明がやらかしたと思われる「ばちあたり」の内容が気になるからということであり、そして、さらにいえば、「物干竿」で行われたという拷問の内容も多少は気になるところではあるが。


しかし、その中でもあえて挙げるとすれば。


「この言葉、たしか今日見つけた地図に書いてあったような・・・」


そう、さらに気になることは、今日千佳と一緒に倉でみつけた、『ありもしない宝の地図』に書いてあった言葉を、明がメールで一字一句違えること無く送ってきたたことだ。


「どういうこと?なんで、明君がこの言葉を・・・?」



この日、雫はその真相を突き詰めようと、わざわざ古くさい地図をスキャナーで取り込み、メールに張り付け明に送るのだが・・・


結局、明からの返信はこの日雫の元に届くことはなく、なんとも言えないもやもやを抱えたまま、雫は床につくことになる。






                 ※

補足情報:世界録の断片2ー拷問は終わらないー



「ちがう!裕也達が勝手にしかけてた!だって俺昨日は家に!」

「アキラ、コッチにキナサイ」



必死に優花から逃げ回る明。

思い起こせば、夕食時までは、平和だったと思う。今日のことは、バレていないはずだった。



「いや、息子呼ぶ声じゃない!だって、もう、物干竿で!」

「ヨソはヨソ。ウチはウチよ、アキラ」


メールはかろうじて、送信した。

雫との日課は、なんとか守れた。

しかし、たとえ雫からメールを返されても・・・・返信は不可能。




「うああああああ!」



明は家の中を逃げ回ったあげく、庭に転がり出る。

目的は、物干竿。



今日の。

あの、越後の親父さんの妙技を再現できるなら、自分は母に勝てる。

そう自分に言い聞かせ、明は。


「うああああああ、しずくぅぅぅぅうううう!!!!」



惚れた女の名を絶叫しつつ、母親に飛びかかって行った。
















そして、結局明がたどり着いた結論は。


おかあさん>>>>物干竿>女>>近所の犬>教頭先生ーーーだったとさ。

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