勇者のルートがスタンプラリーになってるんだが(ちな、ゴールは魔王城)
名前を借りました
俺は勇者ケイキューンだ。
国王エアキュウに、魔王討伐を頼まれ、カマータ城に来た。
カマータ城は要塞でもある。ゴツい城だった。
国王に、魔王城までの地図を渡された。
「魔王から送られてきた果し状だ」
『歓迎する。来い』という手紙に、地図が同封されていたという。
地図には、所々に印がついている。
「この印は?」
国王に聞いてみた。
「この印がある所を通って行くのだ」
国王が言った。
「何故ですか?」
「知らん」
「何があるんですか?」
「知らん」
「国王様」
「知らん」
そんなこんなで、俺達はカマータ城を出発した。
何で、勇者の旅って徒歩なんだ?
馬車使っても良いだろ?
俺と魔法使いケトと忍者トウキューンの3人で、テクテク歩く。
最初の目的地はコジヤー。
下町情緒溢れた街だ。
美味しい物を食べ、旅の疲れを癒す。
すると、地図のコジヤーの部分に、赤い丸印がついた。
「何だこれ?」
意味が分からないが、とりあえず先に行く。
次の街はオートリー。次の目的地、聖殿の門前町だ。
聖殿へ参拝に行く人々が、泊まる宿が沢山ある。
宿で疲れを癒していると、地図のオートリーの部分に赤い丸印がついた。
よく分からないが、きっと滞在した所に赤い丸印がつくのだろう。
気にせず先に行く事にした。
次の街はアナモーリ。聖殿がある。
聖殿には精霊を祀っていて、祈ると癒しの効果がある。
利益目当ての参拝客が列を作っている。
聖殿で祈ると地図のアナモーリの部分に赤い丸印がついた。
ここには宿泊施設は無いから、泊まらずに次へ行く。
次の街はテンクーバーシー。温泉がある。
聖殿に参拝に来た人々が、足を伸ばして温泉に入りに来る。
温泉につかり、何で旅をしているのだろうかと現実逃避する。
地図のテンクーバーシーの部分に赤い丸印がついた。
宿に泊まり、しっかり休養してから、必要な物の確認をして、出発する。
次の街はサンターミ。魔王城の手前だ。
ここには今は人は住んでいない。
もうすぐ魔王城。気を引き締める。
宿泊施設も店も無いから、少し休憩したら、先に進む。赤い丸印もついていた。
とうとう魔王城に着いた。
カマータ城より大きい。
そして、とても綺麗で優雅だ。
城に入るのに戦闘が必要かと思ったが、門番は、普通に中に通してくれた。
そして、執事っぽい格好をした魔族の男が、魔王の部屋まで案内してくれた。
深呼吸してから、魔王の部屋に入る。
「ようこそ魔王城へ!」
魔王が言った。
…ようこそ?
「魔王城を改装したから、人間を招待したんた!どうかな?新しい魔王城は?」
魔王は、明るく言った。
改装したから招待した…?
果し状じゃないのか?
「あっごめんね!人間の言葉に不慣れだから、もしかして、手紙が何か変だった?」
戸惑っていた俺達に、気を使う魔王。
…気を使う魔王とは?
「魔王城を改装したから、招待状を送ってきたんですね」
俺は、代表して言った。
「そうなんだよ!よく来てくれたね。私は魔王のカイトクだよ!よろしくね!」
気軽に言う魔王。
「勇者のケイキューンです」
「魔法使いのケトです」
「忍者のトウキューンです」
俺達も、それぞれ自己紹介した。
「ケイキューンとケトとトウキューン!お腹すかないか?ご飯を食べよう!」
魔王について、食堂へ行く。
「ミサキマグロドンだよ!美味しいから人間に食べさせたかったんだ!」
魔王がニコニコしながら言う。
ミサキマグロドンって、高級食材じゃないのか?
気前よく奢ってくれる魔王って…何か浦賀…裏があるのか?
緊張する俺達3人。
「さぁ!遠慮せず召し上がれ」
そう言うと、魔王もミサキマグロドンを食べ始めた。
とても美味しそうに食べる魔王を見たら、罠でも毒入りでも良くなってきた。
俺達は、遠慮なくミサキマグロドンを食べたのだった。
「美味しかった〜」
俺達が、食べ終わると、魔王は満足そうに頷いた。
「今日はもう遅いから、泊まって行くと良い」
俺達は魔王城に泊まる事になった。
何故かある露天風呂に入り、大きなフカフカのベッドで眠る。
この旅で、一番豪華な部屋で、寛げる空間だった。
次の日、魔王から『スミヨシノクズモチ』という食べ物の土産をもらい、
地図のチェックポイント全部に赤い丸印がついていたから、と『キヨーケンノシウマイ』という食べ物をプレゼントされ、帰路に着いた。
「たまに遊びに来ても良い」
とは、魔王から国王への伝言だ。
「お前達も、ミサキマグロドンが食べたくなったらいつでも来い」
と言われたので、また、来ようと思う。
次に来る時は、何か土産を持って来よう。
むしろ、魔王城に住みたい。
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