表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

ある日の会話

手紙を開くのと同時に、真っ赤な薔薇の花びらが、ひらりと机の上に落ちた。

「——恋文ですか?」

「そうだと思うのだけど、これじゃダメね。ほら、見て。」

「…….これは酷いですね。"私のとても大切な荷車な人"?、"貴方の骨を求める"は、口づけかな。ミスだらけで非常に読みにくいですね。」

「代筆じゃないことは確かね。——あら、南の聖堂がもう少しで完成するそうよ。今回の誘いはお断りさせていただくけれど、いつか行きたいわ。」

「返事は書いておきます。」

「…そう?では、お願いするわ」

「以前、そこの街に任務で訪れたのですが、宿泊した宿のりんごとレモンのタルトは美味しかったですよ。」

「まあ、ぜひ食べたいわ。今度にでも—-」

姫様は机の上の紙の束をちらりと見て、1番上の一枚を手に取った。

「いえ、今は難しいわね…」

「お疲れでは?少し横になられてはいかがですか。」

姫様は、書類から視線を外し、肘をついて手に顎を乗せる。

「でも、私が休むというと、いつも貴方は部屋から出てってしまうでしょう?添い寝くらいしてほしいものだわ。」

手に持っていた紙を危うく落としそうになって、持ち直す。

「…姫様。」

「ふふ、なあに?」

姫様は揶揄うように笑ったが、その瞳の奥は、どこか遠いところを見ているようで、胸がざわつく。

不意に、壊したくなった。

ブロンドの髪を一房すくい、口づける。

「………」

「そういう顔をするくせに、変なこと言わないでください。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ