プロローグ 歪んだ決意
ハアーーーー。
「こんな世界無くなればいいのに、、、。」
その呟きは、もはや願いという形さえ保てないほど弱々しく、息とともに崩れ落ちる砂のように空気へと溶けていった。
瞳はとうに光を手放し、濃い闇だけを映している。
周囲の景色はゆっくりと色彩を失い、この世界そのものが彼の絶望を表現するかのように沈黙を深めていく。何も感じられない。音も温度も、何もかもが遠く離れていく。胸の奥底の部分では、何かが静かに崩れていくように感じられる。気づかれず、届かず、暗闇の底でひっそりと沈んでいく小さな破片たち。
それらが積み重なるたびに、彼の世界はより深い暗さへと沈み、光の届く場所から遠ざかっていく。
何も考えられない、、なにもない。残っているものがあるとするのなら、終わりかけた世界の残り火のような、冷たい虚無だけだった。深い心の奥底に行くたびに、嘆きの言葉は、何度も胸の奥で反響する。
「こんな世界、無くなればいいのに」
その響きは、もはや彼自身を蝕む呪いのようだった。静寂を破ることも救うこともなく、ただ深く深く沈み込んでいく。
そして彼は気づく。
世界を失いたいと願っているのは、世界そのものではなく、自分の中で壊れてしまった“何か”だということに。だが、それを拾い上げる気力さえ、今はもう残っていなかった。
闇が闇を呼び、
世界はゆっくりと彼の心と同じ深さへ沈んでいく――
「こんな世界終わらせてやる。」
闇の奥底に沈んだ彼の歪んだ決意がそこにはあった。
あ




