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焼き肉で主従関係が成立する世界でハーレムを作る

作者: @takoyakineko

カクヨムでも掲載しています

1話 転生した世界が突っ込みきれないくらい頭おかしい



プロローグ


 ここは神の住まう天界。神様は今日も天国行きと地獄行きの人々を分けていた


「うむ、この人は天国行き、と・・」


神様は"はぁ"とため息をついた


「わし1人では仕分けに限界がある。どうにかして楽にならんものか・・」


神様は腕を組んで考えた末に、仕分けの自動化を思いついた。


「そうじゃ、仕分けを自動化しよう。そうすればわしが楽になる」


神様は呪文を唱えた


「〜、〜、ほいっ!」


だが、自動化は失敗した


「な、なんということか!天国と異世界が繋がってしまいおった!これでは天国行きの人々が異世界へ行ってしまう!早急に直さねば・・!!」




「あーだるい」


俺こと護悟まもりさとるは何度目か分からない愚痴をこぼした。


俺は今、深夜のコンビニでレジ打ちのバイトをしている。もう長く働いているが、深夜の倦怠感は捨てきれない。おまけにこの辺りは深夜は客も少なくて静かなものだった。必然的にヒマになる。退屈すぎて愚痴がこぼれてしまうのだ。そんなに俺を見て上司の磯貝いそがいさんはやんわりと注意する


「もう、悟くんったら、しゃっきとしないと駄目だよ。退屈なのも分かるけど」


磯貝さんは40代の女性で面倒見が良い。怠けがちな俺をあたたかく指導してくれる。


「もうすぐシフト時間、終わりだからね。帰るときに社販でチキン買って良いから」


「本当ですか!?やった、ありがとうございます!」


特別だから内緒だよ、と、磯貝さんは笑った


それから少しして退社時間になる直前、運命は動き出した。全身黒で統一された服を着て目出し帽を被った人物がコンビニに入って来た


「強盗だ!金を出せ!」


磯貝さんが慌てて警察に通報する


だが、それと同時に俺は強盗に捕まってしまった。


「このガキは人質だ!!金を用意しろ!!」


強盗が俺にナイフを突きつける


「渡しますから、その子を離して下さい」


「金が先だ!!早くしろ!!」


 渡すよりも早く警察が到着した


「警察だ!逃げられないぞ」


「ちっ、警察が来やがった」


「さあ、その子を離して下さい」


「もう強盗は諦めましょうよ」


「うるせぇ!!!」


次の瞬間、俺はナイフで胸を刺されてしまった。


遠のく意識に死を実感した


"ああ、俺は死ぬのか・・"


もうちょっと良い人生だったらなぁーーそんなことを考えていると、天から声が降ってきた


"異世界転生候補者を確認、転生ガチャーー成功しました"


俺の身体が淡い光に包まれる


思わず動揺して声を出した


「なんだこれ、どうなっているんだよ!」


身体が下半身から順番に消滅していったーー


 気がつくと俺は原っぱに仰向けに倒れていた


「ここは?」


返答なんて期待していなかったが、また、天から声が降ってきた


"ここは異世界だよ"


「異世界?」


"君は強盗に刺されて死んだのさ。天国に行くはずだったが、天国は今、異世界と繋がってしまっていてね。だから、異世界へ転生させるガチャが行われて、成功した"


「よく分からないけど、俺は異世界に転生したのか」


"そう。正面に真っすぐ手を伸ばしかてみて"


「ーーこう?」


ゲームで見るような液晶のステータス画面が表れた


「やあ、初めまして。僕はアルアル。この世界の案内役だよ」


若い男性のような声だ


「初めまして、俺は護悟、よろしく。」


なんとなくステータスを確認すると筋力や知識力などが全て20だった


「なんか、ステータス低くない?」


「転生したばかりだからね。次第に上がるよ。まずは奥の広場に来て欲しい」


案内されるまま広場に行き、そこにある光景に目を疑った。


全身ホルスタイン柄のカウベルを付けた5人の女の子達が切り株を丸く囲んでいる。切り株には焼肉用と思われる金網がセットされ、肉も置かれている


「ーーえっと、アルアルさん?どういうこと?」


「アルアルでいいよ。説明するね。この世界では焼肉で主従関係が決まるんだ」


「焼肉で!?」


「うん。元の世界にも、焼肉屋さんに行くと焼き加減を管理する友人が1人くらいはいたでしょ?」


「ああ、いたなぁ」


「この世界では、女の子達が焼く肉の焼き加減を焼肉奉行となって管理してあげることで、女の子達との絆が強くなり、主従関係が強くなるんだ」


「ーーつまり、肉を焼いてあげることで女の子達との間に上下関係が生まれると・・」


「そう。説明も難しいから、実際にやってみよう。金網に手をかざして」


「ーーちょっとごめんね。こう?」


手をかざすと火が付き肉が焼かれ始めた


頃合いを見て肉をひっくり返し、両面を焼いて皿に盛り付ける


「ご主人様、とっても上手です〜」


「わぁいご主人様!私達を管理して下さりありがとうございます!!」


"ハーピー達との絆が強くなりました。彼女達は建設レベル1を獲得。竪穴式住居を建設できます"


「ーーどっから突っ込めば良いんだよ、これ。ハーピーって半人半鳥だよな、ホルスタインって・・システムも突っ込みたいが・・」


「この世界では、こうして定期的に肉を焼いてあげることで彼女達の建設レベルが上がっていく。国を建国するのが最終目標だよ」


「建国かぁーーおっし、やるか! 何回でも肉を焼いて皆で楽しく暮らせる国を作ってやるぜ!!」


END



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