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ドラゴン!

「く、くそ」


ドラゴン対策を初めて2日が経った。

一対一なら一人でも倒せるようにはなったが、


「ダメだなぁ」


イリスからすると全然ダメらしい。

イリスが言うには剣技を使いながら、魔法も使わないと行けないらしいが、それが上手くいかない。僕にはまだ交互に使わないと無理だ。


「こ、コツとかないの?」


「ない!」


イリスは自信満々に答えた。


「嘘だろう」

僕が落ち込んでいると、


「強いて言うなら、」

「右手と左手で同時に別々の文を完璧に書くイメージかな」


「は?」


僕には理解ができない。

そんなことできるはずがないのだから。右手を意識すると左手が疎かになる。仮に上手く両手が動いたとしても完璧に全く違う文を書くなんて100年あってもできない。


「そんな事できるはずが...」


「できる!」


イリスは真剣に僕の目を見て言った。


「ミナト、なにか2つの文をいってくれ」


僕はイリスにそう言われたがまだ信じられなかったため少し意地悪をした。


「ローマの牢獄の広い廊下を六十六の老人がロウソクもってオロオロ歩く」

「今日の狂言師が京から今日来て狂言今日して故郷へ今日帰る」


「な、なんだそれは」


イリスはわからないだろう。これは僕の故郷の『早口言葉』というものだ。


「まぁ、わかった」

「その2つだな」


イリスは僕が言った早口言葉をブツブツ言いながら紙とペンを出した。


「よし、やるぞ」

「見ておれ」


そう言ってイリスはペンを走らせた。

ペンを走らせたイリスは同時に書きはじめた。2つともペンが止まることなく完璧に書いたのだ。


「ま、まじか」


僕は驚愕した。


「まぁ、こんなもんかな」


イリスは自慢気に言う。

イリスと僕の差はこういった基礎に近いものから出てきているのだと知った。


「まぁ、でも今はできなくてもいい」

「先をいそいでいるんだろ、行ける所まではこのまま行こう」


イリスが言った「今」はこの場面では必要ないが今後必ず必要になると言う意味を僕はまだ理解していなかった。


90階層、

炎のドラゴン


91階層、

水のダラゴン


92階層、

風のドラゴン


93階層、

雷のドラゴン


94階層、

土のドラゴン


95階層、

光のドラゴン


96階層、

闇のドラゴン


97階層、

炎のドラゴン、水のダラゴン


98階層、

光のドラゴン、闇のドラゴン


99階層、

風のドラゴン、雷のドラゴン、土のドラゴン

そしてついに100階層まで来た。

90〜96階層までは僕一人でもいけた。

しかし、97、98、99階層になるとドラゴンの数が増え僕一人では倒せなかった。イリスがいなければ確実にダメだったろう。


「ここまできたな」


「多分100階層は今までで一番の化け物だ」


僕もイリスも扉の前でその気配を感じ取っていた。


「とりあえず、100階層だからやばかったら一度出て作戦を練ろう」


僕はこれが一番の良いと思っていた。


扉を開ける。

扉の先にいたのは、


七体のドラゴン。


いままで、戦ったドラゴンが全ていた。

ただ僕は一瞬違和感を覚える。


「ミナト流石にこれは出るか」

「あ、あぁ」


そうして僕は扉を押したが扉はびくともしなかった。


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