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何度でも

作者: たあろに

「輪廻転生って信じる?」

「…え?は?なんて?」

あまりにも突然言われたので、質問をうまく聞き取れなかった。

「だから、輪廻転生って信じる?って。」

そう言うのは前の席に座っているオカルト好きの友達、川上(かわかみ (そうだ。

「またオカルトかよ〜。聞き飽きたわ。」

「ちぇっ。結永はゲームにしか興味ねぇもんな〜。」

俺は、今田(いまだ 結永(ゆいと、ゲームが好きなただの高校生だ。自他ともに認めるほどゲームにしか興味がないため、奏のオカルト話を聞き流していると、隣から

「待って!その話もっと聞かせて!」

と、声が聞こえてきた。こいつは江部(えのべ (まこと、幼馴染だ。オカルト話もゲーム話もできるので、俺らの会話の架け橋になっている。そして…俺の好きな人でもある。

「オカルト話って面白いか?それだったらゲームの新キャラの話をしたほうがよっぽど盛り上がるよ。」

そんな俺に対して奏が声を上げた。

「そんな!オカルトの面白さが分からないなんて!今すぐにでも面白いところを話したいけど…もうすぐ昼休みが終わるから、やめとくか…」


学校が終わり、三人で帰っていると奏がオカルト話を始めた。

「そういえば輪廻転生の話の続きをしよう!輪廻転生は簡単に言うと、すべての生き物は何度も生死を繰り返しているという考えなんだ。だから、僕たちに前世というものがあると思うと、その前世が何だったのか気になるよね!」

「確かに気になる!どんな人だったのかな?」

「人とは限らないぞ。すべての生き物だから、動物だったかもしれないんだ!」

「そうなの!?動物だったらなんだろうな〜犬とか猫とか…」

盛り上がっている話を、俺は後ろから聞き耳を立てて聞いていた。実際俺も全く興味がないというわけではなく、奏の話はなんやかんやでいつも聞いている。

(何年経っても知らない話がどんどん出てくるな…輪廻転生…俺は前世より来世のほうが気になるな…)

考え事をしていると、あっという間に分かれ道に着いてしまった。帰ろうとする真を呼び止める。

「真!帰ったらゲームできるか?久しぶりに一緒にやりたいんだけど…」

「あー…ごめんね…やりたいんだけど、勉強とか家の手伝いが忙しくて…また今度やろ!」

真は去年、事故で母親を失くした。それ以来ずっとこの調子だ。

「…わかった!また今度な!」

真も父親と二人で大変なのだろう。あまり長くは話さず、俺達は家に帰った。


それからしばらく、真は学校を休んでいる。あまり休んだことがなかったのでとても心配になり、プリントを渡すついでに真と話してみることにした。真の家に行き、チャイムを鳴らす。

「すみませーん、結永です〜」

チャイムを鳴らしたが、誰も出てこない。何回も押したが、一向に人が出てくる気配がしない。病院にでも行ってるのかと思い、帰ろうとした時、突然扉が開いた。

「あっ…結永…」

真が出てきた。久しぶりに見た真は顔に覇気がなく、少し痩せたような印象だった。

「真どうした!?なんか病気にでもかかったのか!?」

「あー…そうなんだよ。お陰で食欲もなくて…」

「そうか…お大事にな。あっこれ学校で貰ったプリント。学校には行けそうか?皆心配してるぞ。」

「あー…ありがとう。学校は…もうちょっとかかるかな…」

「病院には行ったのか?」

「あっ…うん。今日行ったよ。」

「そうなのか?親が居ないように見える…け…ど…」

「今は仕事に行ってるよ。…色々心配させてごめんね。病気が治ったら学校に行けるから…安静にしてないと怒られそうだし…じゃあまたね。」

「……あぁ。またな。……。」

話している途中、気になったのでドアの隙間からリビングを覗いた。そこには明かりがなく、食べ物の残骸や割れた皿、ペットボトルが散乱しており、壁や床には傷が入っていた。

「これって絶対父親のせいだろ…このままだと…」

考えたくない。そんな事はありえない。そう思うため、俺は家に帰った。


真の家に行ってから一週間が経った。未だに真は学校に来ていない。

「なあ結永、真まだ来ないの?」

「…あぁ。すごく体調が悪そうだったからな。」

「えーじゃあ俺の話聞いてくれる人いなくなるじゃん!」

「なんかオカルト以外の話はないのか?それだったら聞いてやるよ。」

「え〜オカルト以外か…あーそういえば最近この学校の怪談を聞いたな。なんか夜の学校の屋上に人影らしきものが現れるだとか…」

「待ってもっと聞きたい…!」

「もっと聞きたいって言われてもな…噂程度に聞いたくらいだし…そんなに気になるなら自分で確かめたら?」

「そうか!自分で確かめればいいのか!そうと決まれば今日の夜に行くぞ!お前も強制だ!」

「えぇ…怖いの苦手なのに…まぁでもこれは行かないとな…」


夜、俺達は校門の前で合流した。

「なあ、なんか居ね?」

「えっ…待って本当に人影が見えるんだけど…まじで行くの?」

「そりゃあ行くだろ。適当に開いてる窓から入れば行けるだろ。ほら、さっさとしろ。」

好奇心に勝てなかった俺達は校舎に入り、屋上へ向かった。屋上へ続く扉は、開いていた。

扉を開けると、そこにはフェンスに寄りかかっている真がいた。

「えっ…真…?幻覚…?奏にも見えるか…?」

「あぁ、見える…幻覚じゃない…」

「あっ…結永と奏…こんな時間にどうした?」

「いやこっちが聞きたいよ!お前、身体は大丈夫なのか!?てかなんでここにいる!?」

「身体は大丈夫だよ。それにこの場所にいると星が綺麗に見えるんだ。それに…嫌なことを考えずに済むからね。」

分かっていた。こうなると分かっていても、止めようとは思わなかった。

「そうか…………じゃあもっと近い位置で星を見に行くか!」

下に引っ張られる。なのに、どんどんと星に近づいている気がする。

「…俺、お前のこと好きなんだよ。」

「……っ!そんなの前から気づいてるっての!」

「…流石だよ…」

(あぁ…神様。まだですか…)


俺の名前はラダム・トワイライト、エデン王国の兵士長だ。そして俺の同期、レーヴェン・トゥルースと二人でカーミュデュース・ランソール国王の護衛をしている。

(これで202回目…今度こそ…)

俺達はこの輪から抜け出せない。


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