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なぜ小説を書いてみようと思ったのだろう…





小説を書いてみよう。




酔狂な思いつきだ…来年、高校生にもなる息子が居るこの歳で





充足感が欲しかった。何かを創り上げる手応えが欲しかった。


別に音楽でも絵でも粘土細工でも何でも良かった。





この忌々しい思考を紛らわせたい





小さな頃から物語が好き、ただそれだけで小説を書いてみようと思いついた。




別に本の虫って訳じゃない


映画

ドラマ

漫画

小説

アニメ

ゲーム



メディアは何でも良かった、ただストーリーさえ面白ければ。


ただ見ているだけで満足だった。






思考が回る、常に何かを考えている。



昔からそうだ、頭がいいわけじゃない、どう分析しても結果を見ても


自分の頭が良いとは思えない。




何かの発達障害みたいなもの…常に物事の奥を見ようとする悪い癖



見たくないものまで見えてしまう…






「おまえも同じ歳になったら分かる」



よく聞くフレーズだ。


人間100人居れば100通りの人生があるのに…


何を言ってるんだ? そうか、この人は自分が間違ってないと思いたいんだ…



自分がそうだったから他人もそうなるなんて傲慢な考えじゃないか…




相手は思い遣りで言ってくれた事かもしれないのに…


捻くれた思考が考察しだす。



こんな調子だ。



数年前、病になり頭がパンクして一時的に一切の感情が無くなり絶望した。



そこから立ち直ったように思えたが思考の方向性が冷たく現実的になったように思う。




「思考には気をつけなさい、それはやがて言葉になるから…」



マザー・テレサだったか、思考は結果的に運命になると言ったのは。





思考の方向性を変える実験




自分の精神性、思考の方向性、行動や周りの状況がどう変わるのか。


一本書き上げて何がどうなるのだろうか…



……………………





希望を捨てるな!をテーマに思考してラストまでの大筋を頭で描く


細かな設定を決めるが、分かりにくい名前や世界観用語は説明するのがダルいのでシンプルに…




味気のない物語の骨格が出来上がる。


それを1話1話肉付けしていく。




小説家になろうに投稿する。


昔からあるな、このサイトは

ただ10数年前とは質が違う気がする。




いやはや、書いてみると難しい…

読むのと書くのは、えらい違いだ。


ワードセンス、語彙力、文章構成の仕方


何か作法の様なものがあるらしいが関係ない。



単純に話の流れさえ分かれば良しとする、目的は書ききること




分かりやすさ重視 改行は多めに




別に小説家になりたい訳じゃない。



楽に食っていける程甘い世界じゃないだろう。



東野圭吾や理不尽な孫の手のような一部のカリスマを見て人生一発逆転 なんて甘い夢を見れる歳でもない。



例えプロでも底辺なら食っていくのもやっとだろう…



護る家族が居るのだから、仕事にするなんて無理だ。





異類婚姻譚、ヒストリカル ユニークアクセス 


聞いたことないような単語が並ぶ。


プロット?なにそれ?



初心者中の初心者もいいところだ。



当然のようにPVは伸びない。


何やら読まれる為の鉄則があるらしい



主人公最強

あらすじと1話のスピード感大事

読者の承認欲求を満足させる内容

連続投稿

書き溜め

などなど



細かなマーケティングや、なろう攻略方法などの情報が目につく



そりゃ読まれないわな…セミプロみたいな奴がバンバン試行錯誤して書いてるのに



真逆の事やってるのだから、何も無い所から増えていく仲間や感情



でも、そんな古臭いファミコンファンタジーを書きたかった…



需要が無いし面白くないのだろう



それでもブックマークや星がつくと嬉しかった。


趣味だと割り切って書いたが、人間一生懸命やると褒めて貰いたいものなのだ。



もう本能だろうこれは。




最初は…思考実験だと割り切ってたが


書いていくと面白い、1話…1話

肉付けして投稿すると、凄いやり切った感がある。



だんだんと味気のない骨格が不細工ながらも形になる。


だんだんと自分の小説が可愛くなってくる。



でもこれは小説等と言っていいものなのだろうか…



自分ではシーンや情景を思い描きながら書くが客観的な意見がなく。


見せる人も居ない。


そもそも内容が伝わってるのだろうか…



某掲示板の 小説家になろう初心者スレで晒してみる。




まあ、出るわ出るわ批判の嵐




異世界なんかテーマが古い

国語から勉強し直せ

擬音連発で頭が悪い

新しい切り口が無い

中身が無い

初心者だと見抜かれて読まれない

読まれる為には…



いやいや、初心者なんですけど……



概ね、納得できるがボロくそ言うな。


だが問題無い。PVは増えると嬉しいが本来の目的ではない。



技術的な部分は書き出して1ヶ月にも満たない初心者が突然上手く書くなんて無理だろう。



まずは書ききる事、何事も最初はやり切る事が大切なのだ。


バイク競技も仕事もそうだったじゃないか…




ある日、妻が見せて欲しいと言ってきた。


別に構わないが、こんな金髪メッシュの入ったオッサンが厨二 ストーリー書いてるなんて、どうかしてる。



もし……大切な人に…馬鹿にされたら……


大丈夫だろ…こいつなら…



「ぷっ…何これwwふーん…」


一分も読まずにスマホを手放す。


「別に読んでもいいけど否定はしないでほしい…」


「だから、もう読んでないよ」



無言でバスルームに行き扉を閉めてドアを殴った。


ドアには穴が空いてしまった。



自分の子供を馬鹿にされたような気分で最悪だった……


その後3日は妻と喋ることも書くことも出来なかった。




よく、なろうの感想欄に批判が来るとのコメントや何かを見るが


どんな神経で批判しているのか分からない。本当に書いたことあるのだろうか……


そこまで悪気は無いのだろうが…



自分は…どんなに短所が見えても人様の創作物を馬鹿にすることは出来ないだろう。


いや、何かに一生懸命な人を否定は出来ない。



心は痛かったが大きな気づきだ。



恋愛シーンを書く時に普段接点の無い弟の別れる嫁から延々と愚痴を聞かされたり…


書きたいのに何の罰ゲームなのだろうか


こんな状態で書けない。


ネガティブな感情を避け、寄ってくるマイナスの空気を避けるようになった。


それは冷たいことじゃない。


自分を大切にすることが出来ない人が、人を大切には出来ない。



自己犠牲的な献身は結局、相手の為にも自分の為にもならない。



この短期間で、かなり考え方や視点が変わったような気がする。




ツラツラと書き連ねたが


どんな状況でも書き

どんな状況でも読者を優先するプロには頭が上がらない。


面白い作品は、ありがたく思い拝見させて貰わなければ。








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