吸血鬼と動きやすい服
吸血鬼と動きやすい服
たっぷり1時間は考え込んだ後、服作ってから考えよう、という結論にたどり着いたので、服を作ることにする。さ、どんな服にしようか。
いや、考えるより作ろう。拳銃も(作るべきだったかはともかく)いいものができてたし、混ぜてれば何か出来るかもしれない。
そうと決まれば材料だね。何にしようか?
やってきたのはエントランス。あの熊と戦った(?)ところだ。
まだあの死体は残ってた。少し変なにおいがし始めてるけど、まだ熊の毛は使えそうだ。
あの資材置き場にあった布と一緒に釜に入れて、のんびりとかき混ぜる。どうせなら服一式全部作ろうか。
「やっとできた・・・」拳銃より時間かかっちゃったよ・・・
理由は、出来上がったのを着けてみて「なんか嫌だ」からの作り直しを何回かやってたから。なんか・・・うん・・合わなかった。
で、このやり直しで分かったことが一つ
「作ったものも素材にできるんだ・・・」
気に入らなかったぱんつを入れれば材料が少なくて済むな。とか感じたときは少し固まったけど。
そして出来上がったのが、
「うん、まあこれでいいかな」
まず、ぱんつ。
2回目あたりから「染めたりできるのかな?」と、色のついた果物や花なんかを入れたら、しまぱんになったり、ドピンクになったり、何故か赤い花を入れたのに苺柄になったりしたけど、最終的に炭を入れて黒になった。黒ぱんつ。
次、ブラジャー。
これいるかな?とか思ったけど、あるのとないのでは動くときに違うね。楽。あ、色は黒。ぱんつに合わせてみた。
シャツ。
何も考えず適当に作ったらブラウスみたいなのができた。まぁ着心地はいいからいいか。色は白。
スカート。
最初ズボンにしようかと思っていたはずなのに、何故かスカート、しかも40丈ぐらいのミニ。わたしは変態か?
・・・裸で拳銃作る変態だったね。あきらめよう。
上着。
作るか迷ったけど、上に着るものがあった方がいいな。と思って作ることにした。
色は取り敢えず黒、袖ありのパーカー?ジャケット?そんなの、丈はお尻にかかるくらいでフード付き。
で、最初はチャックかボタンにしようと思ったんだけど、胸が引っかかって閉まらなかったので作り直して、サイズを大きめに、前をボタンの代わりに短いベルトで止める形に。何とか入った、少しきついけど。
履くもの。
靴下は、もう全部黒でいいや。めんどくさい。ニーソ。
靴は、たぶん、コンバットブーツ。長さはショートかハーフ。厚底。黒。
以上。
こんな感じになった。
履くものあたりから雑になってるのは疲れたから。丸一日かき混ぜては、入れて、確かめて、混ぜて、を繰り返しすぎた。眠い・・・
流石に、数日起きっぱなしは吸血鬼でもつらいらしい。だけど、服を作った以上、変なところで寝たくないな・・・
もうひと頑張りしようか。
そして、2時間ぐらいかけて、パイプベットができた。まあ寝れればいいか。
おやすみ
おはよう。今何時?
「やったーゆうがただ」
半分寝たまま、わたしは外に出た。何日ぶりなんだろうね?
「三日ぐらいかなー」
さて、今日の予定は何があったかな?
外に出たところでやることは無い、と気づいたので地下室に戻るわたし。そこで部屋が暗いのに気づく。明かりじゃない、雰囲気が。
「そうだ。お墓を作らなきゃ」
異世界式の弔い方がわからないので、彼女たちには悪いけど地球式(?)でやることにした。
穴を掘るための道具が見当たらないので、作った。大きい・・・スコップ?
「何だっけ?足をかけるところがあるのがシャベルだっけ?スコップだっけ?」それとも円匙?
「もういいや、でっかいのがシャベルでいいや。」ちいさいのはスコップ
どれだけ掘るか確かめるために牢屋の前に、骨を数えに来た。が
「もうわかんないね、これ」
骨の数が多すぎる。どれがどれなのか、そもそもの人数すらわからない。
仕方がないので頭蓋骨だけ回収。22人分。
スコップ片手に外に出てきた、月明かりがいい感じだね。
「そうだ。さんぽしよう」
そんな適当に今日の予定を決める。
今日の予定は、散歩しながらお墓の場所を探す。で