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突然ですがあなたには英雄の素質があります

作者: ーまーしー

 お試しです。


 これから書いていこうと思うのでよろしくお願いしますっ



「ようこそいらっしゃいましたー。アナタは本当にツイてますねー」



 金髪の少女がはしゃぎながら話しかけてくる。



 「突然ですが、アナタには英雄の素質がありまーす」


 

 ーーは? 何を言ってるんだこいつはーー



 「これから先、楽しいこと、辛いこと、いろんなことがあると思うけど、様々な困難を乗り越えて無事、英雄になってねー」



 金髪の少女は身体で話してるんじゃないか、と思うくらい身ぶり手振り、更に飛んだり跳ねたりしながら話しかけてくる。正直うざいテンションだ。



 「いやいやいや、いきなり言われても意味わかんねーし。ってかお前誰だよ」



 「わたしが誰かって? うーん……それはまだ言えないかなー……うん、言えないねっ」



 そう言ってウインクする姿に俺はイラっとした。



 「だっけっどー」

 

  

 「わたしはアナタのこと知ってるよ?」



 「ーーっ」


 急にトーンが変わりゾッとする。


 

 「これからー、アナタが順調に英雄の道を進んでいければー、わたしのこと知れるかも知れないしー、もしかしたらまた会えるかも知れないねー、それが可能なのが英雄の素質なのでーす」


 

 最初の、うざいテンションに戻り、意味のわからない説明を続ける。


 

 「でもでもー、今まで英雄の素質を持ってる人はー、何人もいたけどー、ホントに英雄になれたのは1人だけなのですっ」



 「だーかーらー、記念すべき2人目になってねっ、『ナル』君」


 

 「ーーっ、お前マジで何言ってんだよ、なんで俺の名前知ってんだよ」



 俺はこのうざい少女に会ったことはない。会ったとしたら間違いなく覚えてるはずだ。俺はイヤなやつは忘れない。

 そうでなくてもこんなテンションの女、忘れたくても忘れれそうにない。



 「んー? わたしはアナタのこと知ってるって言ったじゃないですかー? もう忘れちゃったんですかー?」



 「それにー、最初っから全部ネタバレしちゃったら楽しみなくなっちゃうよー?」



 「俺はネタバレ大歓迎だし、最初っから攻略サイト見ながらやる派なんだよ」


 

 「それはー、作者もがっかりですねー」



 やれやれといった様子でこちらを見てくる。



 「そんなわたしでもー、アナタに聞きたいことがあるのですー」



 「俺のことなんでも知ってるんだろ、ってか俺の質問に答えないクセに、なんで俺がお前の質問に答えなくちゃならないんだ」


 

 腕を組み、拒否の姿勢を見せる。

 人生ギブアンドテイクが俺のモットーである。

 もらったものは返そうとするが、それはいいことも悪いことも全部だ。


 

 「まーまー、それはそれ、これはこれですよー、それにー、わたしはアナタのこと、なんでもは知らないですよー、知ってることだけー、ん? なんだこれ?」



 「とにかくー、簡単だしー、とーっても大事な質問なのでー、慎重に答えてくださいねー」


 

 強引な切り返しにまたもイラっとする。



 「アナタの好きな『色』はなんですか?」



 「ーーえっ?好きな色?」



 全く想像していなかった質問に驚きを隠せない。


 

 「そうっ、好きな色ー、ちゃんと理由も添えてねっ」



 質問を聞く前は絶対に答えてやるものか、と思っていたがこうも簡単な、唐突な質問に思わず考え込んでしまう。



 ーー好きな色、俺はーー



 「ーー無色……というよりは、透明、かな」



 無意識に答えていた。


 

 「透明? どゆこと、どゆことー?」



 身をのりだし、目を輝かしながら聞いてくる。



 「俺は何色にも染まりたくない。俺は俺だ。けど…………何色になるか自分で選べる透明が好きかな……って」



 ほとんど無意識に出た答えだが落ち着いて考えるといかにも厨二病っぽい答えだ。自分で恥ずかしくなる。



 「ほぉー、透明、ーーいいねー、いいねー、いいですねー、もしかしたらアナタは本当に英雄になれるかも知れないですねー、アナタこそ選ばれし者オブ選ばれし者かも知れないですねー」



 明らかに興奮している。こいつ、まさか厨二病な感じが好きなのか?



 「それより、答えたんだからお前も俺の質問に答えろよっ、お前は誰だっ、何なんだよっ」



 無意識とはいえ、恥ずかしい答えをしてしたったんだ、しっかり対価はもらわないと。



 「答えたいのは、やまやまなんですけどねー、そろそろお開きの時間なんですねー、円もたけなわ、略して、えんたけですねー」


 

 「おいっ、待てよっ、そんなので納得できるかよっ」



 「じゃあ1つだけー、これはテストなのですー、だからここでのことが、今後にどう影響するかはわからないのですー、神様のお試しなのですっ」



 「それではー、また縁と資格があればお会いしましょー、アナタに英雄の加護がありますようにー」



 女はそう言いながら手を合わす。



 こんなので納得できねー……俺は…………何も…………聞け……て……



 意識が遠のくーー



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 



 携帯のアラームで目が覚める。

 変な夢を見ていた気分だが、そんなことはどうでもいい。今日から夏期休暇。待ちに待ったソロキャンプだ。



 

 初投稿でわからないこといっぱいですがやってみました。

 また本編を掲載する予定はあるのでよければ見てください♪

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