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SFや百合やごちゃ混ぜ短編集  作者: 野村 夜長
2/3

黒百合と白百合と魔王と勇者

百合要素が薄い百合短編です。

苦手な方はご注意ください。


「ここに、伝説の剣が…」

村から遠く離れた地で山を越え谷を越えようやく辿り着いた。



その洞窟には、昔伝説の勇者と魔王が戦い相討ちになった結果勇者は剣を地に刺し亡くなったという。


その後、勇者の剣を抜こうとする多くの男がいたが抜かれることはなかった。

魔王が死に際にある条件を満たさないと抜くことが出来ない呪いをかけたのだ。

元々、その場所は人気のない場所でもあり、抜けないということが広まり廃れて行った。


それから何百年とたっただろうか。


私、アオイは偶然聞いた噂を元に数年かけてこの場所を探し当てた。


「この剣さえあれば、みんなを救うことが…」


すると後ろから足音が聞こえた。


「ふん、ここが勇者の剣が眠る場所ね。」

なんだろう、とても育ちの良さそうなお嬢さんが

あ、こっちに気づいた。


「あら、貧相な置物が置いてあると思ったら貧相な娘じゃない。」


「誰の胸が貧相か!!あのあなたは何しにここに?」


「愚問ね、こんなところに来る理由なんて1つしかないでしょう。」


女は剣に向かって歩き出し、剣に手をかける。


「さあ、今この瞬間より四大貴族が1人。センス・アリスの伝説が始まるのよ!!」


センス家と言ったら国の4分の1を納める大貴族じゃないか。

しかし、アリスは剣を抜くことが出来ないようだ。


「くっなんなの!?このセンス家の力を持ってしても抜けないというの?」


はっ!私もまだ抜けるかどうか試してない。


「私にもやらしてください!!」

アリスに体当たりをし、剣の前に立つ。

いざっ。


「…びくともしない。」


「下民!貴族の私に貸しなさい。」

アリスが剣を奪おうとしてくる。



「私が先に着いたんですからもう少しやらしてください!」


「下民が貴族に逆らうなんて無礼よ!!」


二人で剣を引っ張り合う。



スポッ



え?剣が抜けた?

二人で抜いたからどっちが所有者になるの?



すると急に頭に映像が浮かんだ。

これは昔の映像?



☆☆☆


「残念だよ、魔王。せっかく和平交渉がまとまったと思ったのにこんなとこで意見の相違が出るとは。」


勇者と魔王が話をしている。


「お前とは種族は違うが良き友になれると思ったのだがな…」


勇者と魔王が戦う前に何があったのだろうか。


「いや、光と闇の属性を持つもの同士。対立するようになっていたのさ。」



「さあ、魔王」


「さあ、勇者」


「「お互いの信念をかけて戦おうか」」



その後、長い戦いの末に相討ちに終わった。



「くっ、この剣に俺の意志を継ぐものに」

勇者が剣に魔法をかける。


「させぬ、その剣に我が意志を継ぐものにしか抜けぬように」


お互いの魔法が混じりあい二人の意志を継ぐものにしか抜けねようになった。


「魔王!百合は暗い物しか認めぬ絶対にだ!!」


「勇者よ!貴様は光属性なのに明るい百合の良さがわからぬとは笑わせるわ!!」


「その言葉そっくり返すわ!!」


その後、下らないやり取りの末に二人は息を引き取った。



☆☆☆


「戦争の原因が百合ってなんやねん!!!!」

はっ寝起きにツッコミを1発かましてしまったがまあこれはしょうがない。


「あの、あなた。」

アリスが声をかける。


「ユウキでいいよ。」


「ユウキも今の光景を見たんですの?」


「見たよ、まさか百合が原因で対立したなんて笑えますよね。」


「百合?って何ですの?お花はわかるのですが…」


おいおい、この子世間知らずかよ。


かくかくしかじか。


「女の子同士の恋愛何ですね!素晴らしいと思いますわ!」

お、この子百合の資質があるのか。


「この剣で貴族の男どもを根絶やしにしようと思ってたくらいですし。」

この子、相当な闇を抱えてるな。


「なので、この剣は私が私がもらい受けますね!」


「ちょっと、それは困る!!」


っ!!また映像が!


☆☆☆


「ピンポンパンポーン、魔王からのお知らせだよ。この剣を二人で抜いた場合、また封印するまで二人が10メートル離れたら二人とも死にます。ピンポンパンポーン。」


☆☆☆


「お知らせ雑か!!」


これからこのお嬢様と過ごさないといけないのか。



つづく?

お読み頂きありがとうございます。

剣を持ってる百合を書きたいと思ったらこんな話になってしまいました。

ちょっと長くなりそうなので一回切りました。

気が向いたら続きを書きたいです。

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