トウマのたそがれ
ああなんで俺ってこうなんだろなあ。
アゲハの屋敷に居候になってしまったトウマは天窓を見上げた。
星が好きだったアゲハの兄のために作られた部屋は明かりはない。
隅の鏡をつけたロウソク立てが夜の明かりだ。
もう今年で40半ばのトウマだ。
「私はだいじょうぶ。トウマはみんなのものよ。病気で仕事できなくなった私よりファンを大事にして。」
微笑んでいたであったとうじははまだ19の元女優、最後のひとで身を固めよう決意したからこそ子供を作った。
ちょうど売れた時期だった。
マスコミにばれないように過ごす日々に疲れてしまったのだろう。
彼女は流産したそしてそのまましばらく病院で過ごしていた。
ただ空白をうめたくて女と過ごす日々、やがて彼女の意識がもどった。
幸せにしたかっただからアイドルを引退したした。
トウマの情に流されてしまう癖はなおらず彼女はいやになったのだろう産まれたばかりの子供を置いて病院から消えた。
病院から消え財産もってどこにいったかわからない。
ほんとは胸が痛い、まだ精神的に立ち直っていない彼女が心配だが、もし幸せにしているなら壊してはいけないきがした。
『シホはお前のことは忘れてるみたいだぜ。時雨をうらむんじゃねえぞ。』
ボーカルのシグヤに行方を教えられた時はおどろいた。
まさか後輩のとこにいるとはと……たまたまそのあと都内の公園で彼女、シホをみかけた。
幸せそうに笑っていた。
シホと暮らしていたアパートは売り払った。
俺、死んだら地獄に落ちるな。
ベッドに寝転んだ。
これからどうするか考えられなかった。