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記憶  作者: 安音
3/9

私の知らない、双子の弟と妹【2】

……え?

何、誰?この子達…お姉ちゃんって言った?


「……お姉ちゃん?私が?」

思わず声が裏返る。だけどそんなことはどうでもいい。この子達一体誰なのか知りたい。


「私双子の弟と妹なんていないけど……」


男の子は笑った。女の子はおどおどしながら口を開く。木々がささやくように優しい、小さな声で。

「私たち、嘘ついてない…よ」

それからちょっと笑った。男の子が話し始める。

「おかえりなさい、お姉ちゃん。ここの記憶ないみたいだら、自己紹介します。僕はアル」

女の子も自己紹介してくれた。

「私は、アイ…です」

男の子はアル、女の子はアイ…ね。うん、知らない。

そしてアルが変な事言った。

「ステラお姉ちゃんはこの国の王女なんだよ」

…??

「私が?じゃあ私の弟と妹だっていうあなた達は、どうしてそんなにボロボロの服なの?」

私の言葉に双子は俯く。なんかまずいこと言った?それからアルが

「お姉ちゃん…それは、僕達には言えない」

と言う。アイは泣き出してしまった。

「え、ちょっと…大丈夫?」

私は慌てて慰める。(…!?今、双子達の体光った…?)

ちょっと気になったが、今は考えないことにした。


それから数分、双子が落ち着いてきたと思うと、さっきまで青く澄んでいた空を黒い雲が隠し始めた。

「…?」

私は首をかしげた。アルがハッと顔をあげる。

「!!お姉ちゃん、ついてきて!ここは危険だから」

そう言うと私の手を掴んで走り出した。アイもアルの隣を走っている。それから近くの家に駆け込んだ。それと同時に凄く嫌な唸り声が後ろから聞こえてきた。


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