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星の宮の妖祓い  作者: 春伊
第5章
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5話③ 最終話


 晴天に近い青空。

 もう、庭の桜の木は満開に近い。

 そよそよと風に揺れる桜は、みんなのいる一宮の仕事部屋からもよく見えた。


 一乃が窓の外を見る。

「綺麗……」

 ポツリと言った。

 環奈も賛同する。

「そうですね。お花見出来ますね」


 晴蘭が乗った。

「そうだよ、せっかく花見の季節だよ? 天気もいいし。しかも今日はみんないるよ?」

「確かに珍しいな」

 朝晴が言った。

 桔梗の目がキラリと光る。

「でしたら、今からお弁当作りましょうか」

「なんでお前も乗り気なんだ」

 龍臣が呆れて言った。

「やるからには、本気でやった方が良いと思いまして」


「それもそうだな」

 朝晴が楽しそうに言う。

「……どこに場所取れば良さそうかな?」

 凪が窓際に近づいた。

「そうだな。正門近くが1番大きい桜の木があるけど……通行人が多いな」

 朝晴が悩む。

「うーん、そこにする?」

 凪が指を差す。

 窓の下に桜の木が見えた。

「お、いいな」


「何を準備します? 敷物も座布団もありますよ」

 環奈がうきうきしながら言う。

「各々、部屋からなにか持って来ましょうか」

 明蘭も楽しそうに言った。


「よっし、じゃあ敷物を敷いて来るか。凪、行こうぜ」

「分かった」

 朝晴が環奈から敷物をもらい凪と部屋を出て行った。


「桔梗……いなくなったな、本気で作るのか?」

 龍臣が半信半疑で部屋からいなくなる。

 桔梗を探しに行くのだろう。


「晴蘭、お皿と、お箸と……あと、お菓子? 取りに行きましょ」

「はーい、んじゃ、また後でね」

 明蘭と晴蘭が手を振って部屋を出て行った。


「……じゃあ私たちも行きましょう」

 環奈が一乃に言う。

「うん」

「私、こんな大人数のお花見は初めてです」

「私も……」

「きっと楽しいですよ。ワクワクします」

「ワクワク……」


 初めてお花見したのは、実家の離れだった。

 先生と照星の3人。

 庭にあった桜の木。

 「星の宮」にある桜と同じくらい大きかった。

 桜の根元に座って、なんの取り留めもない、普通の話をしていたのを覚えている。

 

 楽しかった。


 あの時の高揚感。

 心が弾む感じ。


 また出来るんだ。


 今度は、みんなで。


 そう思うと心がむずむずしてくる。

 これがワクワクなのだろう。


 自然と表情が緩む。



「一乃様、楽しみですね」

 環奈が言った。


 一乃が笑う。

「うん」


 2人が足早に部屋を出て行った。





第5章 終わり


星の宮の妖祓い 完結

最後までお読みいただきありがとうございました!

これにて完結です。

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