2話②
2話は過去のお話と本編のお話があります。
今回は本編です。
5人で林に入ったあの日は、すぐに「星の宮」に帰って来た。
椎名様に、報告した後、次いつ林に行くのかは各々の仕事の空きを見てからになった。
今でも、夢のように感じる。
本当に、妹がいた。
「……ん」
「……さん」
「朝晴さん」
気づくと、一乃が朝晴の顔を覗いている。
「あ……ど、どうしたの?」
「大丈夫ですか?」
ここは一宮の仕事部屋。
再度、帳簿を直しにここに来たのだ。
今は2人しかいない。
「うん、ごめんね。考え事してた」
「……音……鳴ってますか?」
「? 今は大丈夫だよ。ここにいるから」
「なら大丈夫です」
「……」
「計算分かりました?」
「ううん、まだ。ごめんね、一乃ちゃんに皺寄せがくるよね」
「私は大丈夫です」
「……でも、夜に仕事するのは体に良くないよ?」
「……」
目をパチクリさせる一乃。
「よく、ここにいる。だから、よく夜に会う」
「……」
「よし、だから早く計算の間違いを見つけてしまおう」
朝晴が腕をまくった。
1時間。
「一乃ちゃん、はい。これで全部」
「ありがとうございます」
「あー良かった。ちゃんと間違いが見つかって……」
「お疲れさまです」
「これで一乃ちゃんも夜は寝れる? ここには来ない?」
「眠れたら、寝ます」
「?」
「朝晴さんは眠れそうですか?」
「そうだね、間違いも見つかって、すっきりしたし」
両手を天井に伸ばす。
「これから、また、間違いが見つからないことを願うよ」
「はい」
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