5話②
「一宮、結界を直そう。手伝うから」
凪が、窓際にいる一乃に声をかける。
すると――
「いい、俺がやる」
声のする方向を見る。
「えっ……椎名様?」
椎名照星が立っていた。
手で空間に文様を描きながら近づいてくる。
「連携はよく合っていたな。感心した。でも……」
「雑談が多いな」
「そう言われても……」
「必要行為……」
「そういう、ああ言えばこう言うところも変わっていない」
照星がため息をつきながら文句を言う。
「そうやって、すぐむきなるところ、変わっていませんよ」
すぐに朝晴が、言い返した。
「確かに……」
2人に言われ押し黙ってしまう照星。
「……」
歪んだ結界に向けて、手を出した。
大きな変化は感じないが、結界が綺麗になっていく。
「お前ら、後で部屋に来い」
「ええ!?」
「な、なんで……」
「……いい歳して、そんな反応するな」
子どもの時のような反応をする2人に照星がため息をつく。
「椎名様も、ため息ばかりつくと幸せが逃げますよ」
「ほんとだよ」
「反省文書かせるぞ?」
「ひえー」
「あと、凪里」
照星に呼ばれて驚く凪。
「は、はい……」
「少しくらい部屋から出てこい。無駄な心配をさせるな」
「は、はい……」
「良かったな、椎名様から心配されて」
「おじさんに心配されてもな……」
「それを言うなよ」
照星が横目で2人を睨んだ。
「おい。反省文増やすぞ?」
「ひえー」
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次回で第3章が終わりです。




