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星の宮の妖祓い  作者: 春伊
第3章
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4話②


「ここか」

 今度は男の声がした。

 振り向くと、龍臣が立っている。

「四宮とすれ違って、ここにいるって聞いたから来てみた」

 2人の隣にしゃがむ。

「何をしてるんだ?」

 手元を覗き込んだ。

「凪さんに術の使い方を教えてもらっていました」


「術? でも今は……」

 龍臣が一乃を見た。

「……ある」

「?」

「……一乃の中に、三宮と一乃の力がある」

 意表を突かれた顔をする龍臣。


「……らしいです」

「? なんでだ?」

「……詳しくはよく分かりません」

「そうか」


 龍臣が凪をチラッと見た。

 説明してくれの顔をする。


「……ちょ、ちょっと引き出してみたんだ」

「……引き出す? そんな事が出来るのか?」

 食い気味に詰め寄る龍臣に押される凪。


「う、うん……一応……。少し面倒だし……一宮の場合、たぶん一定期間しか使えないけど……」

「……」

 驚きの龍臣。

 しげしげと一乃を見る。



「龍臣さんは、昔、術符を使った事があるとおっしゃっていましたね」

「あ、ああ……」

「今も出来ますか?」

「……まぁ」

 龍臣が紙と筆を受け取とる。

 紙に複雑な紋様を描いた。

 今までに見た事がない紋様だ。


「描くのは随分久しぶりだな。意外と体が覚えているものだな」

 龍臣が紋様の描かれた紙を手のひらに乗せる。

 優しく、フッと息を吹いた。


 すると、紙がうねり、ひとりでに動き出す。

 クルクルと回転し、丸くまとまったかと思うと、龍臣の手のひらに、小さな黒色の鳥が生まれた。


 龍臣が手を空に払うと、鳥が空高く羽ばたいていく。

「……これは、初めて習ったときの術だ」


「目眩し用だな」


「……」

 一乃が空を見上げ続ける。

 鳥は見えない高さまで飛んでいってしまった。

「一乃にだって出来ると思うぞ、やり方はそんな難しくない」



「龍臣様」

 廊下の奥から声がした。

 桔梗が立っている。

「お客様がお見えですよ」

「ああ、分かった。今行く」


「じゃあ、頑張れ」

 龍臣は桔梗と一緒に行ってしまった。




お読みいただきありがとうございました。

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