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星の宮の妖祓い  作者: 春伊
第2章
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4話 舞 ①


「もう始まるよ。明蘭が踊る」

 舞台に光が灯り、演目が始まろうとする。

「どこかに犯人がいるかも知れない」

「どうしようか……」


 頭を悩ましていると、後ろから声が聞こえてきた。

「う~~~ん……」

 秋都の声だ。

 やっと目を覚ましたようだ。


「あ、やっと起きましたね。明蘭さんの舞が始まりますよ?」

 環奈が秋都に近寄って話しかける。

 秋都は、ハッと気が付き大きな声を出した。


「明蘭さんは!? 無事ですか?」

「秋都さん覚えてるの?」

「あ、あまり……ですが、ひどいことをしてしまった気が……」

「明蘭さんに怪我はありませんよ」

「そうだよ、秋都さんを殴ろうとしてたからね」

 真実を伝えてしまう晴蘭に顔面が青くなる秋都。

「ええ、ええ!?」

「大丈夫ですよ。未遂ですから」


 横から龍臣が割って入る。

「そんなことはいい。あなた、自分に取り憑いていた人物は分かるか?」


 龍臣の言葉に、下を向いて考える。

「ここに来る前、あの人と一緒でした……でも……」

「あの人?」

「はい……箱も陶器もくれた、使用人です」

「また使用人か!」

「でも、正直信じられない……ずっと昔から家で働いていた人なのに……」

 愕然とする秋都に朝晴が言った。

「その人の居場所って分かるか? 顔の特徴とか分かる範囲で教えてくれ」

 


「居場所は……たぶん会場のどこかにはいるとは思うのですが……」

「顔は? 身長とか」

「急にそう言われても……あまりにも普通な顔だから」

「サラッと失礼なこと言いますね」


 会場の明かりがフッと落ちた。

 演目が始まる。

 大広間いる、みなが舞台の方に目を向ける。


「まずいぞ、始まる」


「! これです!」

 秋都が思い出したように声を上げた。

 取り出したのは小さな鈴。

「使用人はこれを持っています」

「鈴?」

「これで連絡が取りあえるんです。術を組んだ者同士なら、どこにいても話が出来ます。あの人も、よく誰かと話していました」

「その鈴を探すのか? どうやって……」

「俺が探します。細かい位置は分かりませんが……」


 そう言って、秋都が鈴を両手で持ち顔の前に持ってきた。

 ぶつぶつと小さな声で言葉を紡いでいく。

 小さな光が両手の中に灯る。


「どこだ……」

 秋都の顔に汗が伝う。

 

 一乃が秋都に近づいた。

 右手を秋都の両手に近づける。

 手の中の光がふわっと大きくなった。


「!」

 ハッと秋都が顔を上げる。

「見つけました! 庭にいます! ここから見て東側の庭! 松の木の近くにいます!」




お読みいただきありがとうございました。

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