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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編まとめ

残虐令嬢にケンカ売っちゃダメだよヒロインちゃん

作者: よもぎ

間違えて「その他/エッセイ」に投稿しておりましたことを深く謝罪いたします。

ねえお父様?

例のどぶねずみの話なのですけれど。


ええ、わたくしを虚言で陥れ、婚約破棄のついでに処刑しようとしたあの。


今はただ貴族牢に入れているのでしょう?

でもあの娘、ただの連れ子でしょう?だから普通牢で構わないかなと思っておりますの。


他にも?聞いていただけますの?

じゃあ、処刑の日までの間、凌辱と拷問を尽くしていただきたく思いますの。

ええ、協力した者たちにも全員に、ですわ。

協力者は解放されるらしいですけれど、解放されるまでずぅ~っと、ですわ。


処刑は公開処刑ですし、高位貴族に盾突いて無事で済むと、死ぬだけで済むだなんて思わせないように。

確か家は取り潰しでしたわよね?

ならば、彼女の目の前で、幼い弟妹も火あぶりにしなくては。

両親、祖父母、兄弟姉妹。ペットがいるならペットも。

全て火あぶりにするのです。

いい娯楽ではなくて?お父様。

平民は残虐で盛大な催しが大好きですもの。



凌辱もただ犯させるだけではいけませんわ。

公開処刑の日に、その姿を見て「これまで散々いたぶられて凌辱され拷問された」と分かるようにしなければ。

湯あみなどもってのほか。


ねぇお父様、殿方のアレって透明ですの?色がついておりますの?

白くて濁っておられる?

じゃあ、灰色か黒色の服を着せるべきですわ。

子作りが目的ではないのだから、アレを中に……という必要はないのですし、髪や顔や体に服にかけさせてめいっぱい汚らしくしないと。


幸いあの娘は目立つ黒髪でしたわ。

そんな液体が掛かっていればよぉく分かるはず。



手足も処刑場まで連行するのに不都合がない程度にはいたぶって構わないとわたくしは思っておりますのよ。

一本くらいならへし折っても構いませんわよね?

え、わたくし「は」しませんわ。

重たい武器など、武官が持てばよろしいじゃないですか。


それに、都合がいいと思うのです。

ちょうど遠征戻りの騎士団がいるでしょう?

彼らに、どう扱っても構わぬと通達してあげれば、きっとたっぷり可愛がってくれます。

逃がしさえしなければどれほど手荒に抱いても構わぬ女、とあれば、長い戦闘で昂った騎士たちも娼館にゆく手間や金銭が節約できますし。

商売女では病気が心配ですけれど、どぶねずみはまだ純潔らしいでしょう?

ならば騎士団内が清潔なら病気の心配もなくて益々よろしいかと。




まあ、お父様も同じようなことを?

うふふ、わたくしたちって親子ですわねぇ。

小娘のわたくしには思いつかないことがあればどんどんやってくださいまし。


え?

協力者たちは左手の薬指を切除なさる?

あらあらうふふ。

分かりやすくて大変よろしいですわね。

しかも結婚指輪がつけられなくって大変みっともないわ。

うふふ。

大変よろしいと思います。




処刑の日に人がいないと困りますわね。

え?

公爵家から持ち出しで肉とワインを?

まあ!そんな施しを出したら……処刑場が人であふれてしまいますわ!

大変すばらしいわ!

ああでも、それで殿下がた……いえ、元殿下がたが見学できないのはダメですわよ?

きちんと、己が愛した女の末路を見せつけなくては。




それにしたって、お父様。

どうしてあのどぶねずみはわたくしに勝てると思ったのかしら。

男爵家の後妻が連れていた父親不明の連れ子と、生まれた時から公爵家の令嬢であるわたくしでは、使える手段もツテも何もかも違うと思わなかったのかしら?


そもそも。


邪魔だと思ったなら、いじめだなんて面倒くさいこと、わたくしがするわけないのに。

家を潰して遠ざけるほうがよほど簡単で後腐れもないのですもの。

なのにそういう話をまるっと信じてしまわれた元殿下がたって純粋だったのかしら。

こぼれた塩を一粒ひとつぶ摘まみ上げて塩の器に戻すような真似、わたくしがするわけないのに。


お父様もそう思われますでしょう?

ええ、邪魔だともなんとも思っておりませんでした。

けれど、そうですわね。寄り子の皆は不愉快に感じて距離をとったり無視したりはしていたようですわ。

でもそれってわたくしの意図していない部分では?と思ってしまって。

だって、普通は略奪愛をして、挙句ハーレムを築き上げているふしだらな女に関わりたいなんて思わないじゃないですか。

自分の婚約者や兄弟に目をつけられても、となりますもの。

しかも自分が近しい距離にいたことがきっかけで、となったら悔やむに悔やめないのは理解できますものね。




それで、お父様。来月の処刑日まではそのように進むとして。

元殿下がたや協力者の皆さまはどうなりますの?



え?えぇ。

存じておりますわ、北の炭鉱と言えば厳しい環境で有名ですわ。

そこに三年間?

あらまぁ。

一年働くだけでも肺病を患うと聞いておりますのに三年も。

でも妥当ですわね。

王命を軽んじたのですものね。


わたくしと元殿下の婚約は先王陛下と現王陛下のお二方が考え抜いて結ばれたもの。

いわば二重の王命でしたもの。

それを一個人の考えで、くだらぬ策謀もどきを用いて勝手に破棄しようだなんて。

王に翻意ありと見做されても仕方がないことでしたわ。


故に断種がなされて、何があってもその血を残すことあたわずとなったのでしたかしら?

切り落として焼き鏝で、と聞いた時はさすがに少し身が竦みましたわ。

だって痛そうじゃありませんの。わが身にされたらと思うと。

元殿下がそうなされたということにはちっとも心は痛みませんでしたけれど。



協力者の男性がたはみなそういう扱いを受けて、女性は娼婦としてそこに赴く、と。

その後はどうなりますの?

貴族、あるいは王族として復帰、だなんて無理筋だとは思いますけれど。


え?生きていても最終日に?

生き埋めって大変つらいと聞きますけれど、そうなる運命だと思うと……他の炭鉱夫の方々が気の毒ですわ。

悲鳴や怒号が壁越しに聞こえたら苦痛だと思えますもの。

でもそれも仕事の一環だと思うしかないのでしょうね。

炭鉱夫はお賃金が高いと聞きますもの。

そういう時もありますわよね。




それにしても、お父様には大変なご迷惑をおかけしましたわ。

此度の後始末にかかる金銭もそうですけれど、危うく策謀にも満たぬ児戯で陥れられるような娘を持ったという悪評が。

わたくしなりに気を払っていたつもりでも、まだまだなのだなと反省しておりますの。

常識外の存在であっても、この世の存在であることに違いありませんもの。

こちらの常識をあてはめずに警戒することを学びましたわ。



ではお父様。

処刑の日は一緒に処刑場に参りましょうね。

特等席で火あぶりを見学いたしましょう。

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