第九章~三角関係~
ここから急展開です!
やっかいな者には、やっかいな者がついて回る。世の常だ。
そう。広瀬とてまた然りなのである。
「キャーー栗山君がいるのぉぉ~~~」
「そうそう~~ 俺ボーカルなんだ~~」
「マヂでぇ?ガチやるじゃん。栗山君ギターとか超カッコイイ☆」
高すぎる声(もうファルセットできていると思うくらいの)を放ちつつやってきたのは乙姫凜と勿論、広瀬。
乙姫は、まぁ通称「ギャル」と呼ばれる代物だ。髪は金髪。スカートの丈など全て校則違反だらけ。
暇さえあれば渋谷でたむろしている女子中学生だ。ただ、見た目が大人っぽく見えるため、高校生や大学生によく間違われる。
そのややこしい乙姫が何故か部室に駆け込んできた。
が、戸を開けた瞬間、目の色が変わった。そう、僕と蘭が音合わせをしていたからだ………
「っ…!ふたりきりで何してんの?」
「え?部活の楽曲の音合わせだけど?」
「え~ぇ そういう関係?マヂ アリエナイ」
知らん。
すると凜は蘭のことを凄い目つきで睨んでいる
敵視しているのがまるわかりだ。
挙げ句の果てに、蘭が睨み返した…
あの おとなしい蘭が…
これはヤバいっ!
「で…何しに来たの?」
凜の目が更に鋭くなる
「おいおい バカだなおまえは~ こいつ、おまえのこと好きなんだよ!」
馬鹿なことを大声で言った広瀬。
動揺する蘭に勝ち誇るような微笑みの凜
困るのは俺だけ…
音楽に(勿論学業もw)このゴタゴタの三角関係…
面倒…
そう思い、ただただ、ギターソロの部分を練習し続けた
凜はキャーキャーはしゃぎ、広瀬も其れに釣られる。
しかし、真剣な眼差しで聴いてくれていたのは
蘭だけだったのかもしれない。
ちょっと文字数が少なかったのですが
まぁまとまりがあったということで、第十章にご期待ください