第十一章~2つの手紙~
ついにドキドキの恋愛に突入!革命小説はここから!
ガバッ!
起床。
半分寝不足(夜のギターの練習のため
かったるい身体をギシギシ言わせながら学校へ。
下駄箱を見るとなにやら手紙が。
もしかしてのもしかして?
世間で言うラブレター…?(キャー
少し赤面。
が…、その興奮も直ぐに溶けることになる。
「題名:命令」
これはとりあえずラブレターじゃない…。
それだけは分かった。
中をあけてみる。
汚くそして歪な文字で「Dearガキンチョ」
と…
「テメェに命令したいことがある。
ギターは俺のお古だから、とりあえず自分のギター買うことを考えろ!
けどその金は、ライブで稼いだ金で買うんだ。
これはアドバイスでも親切でもなんでもない。ただの命令だ。」
ん?これは…ライブを頑張れ、そして稼いでギター買え
ってことか?
なんだか大音先輩のマリオネットみたいになってきている…
朝から疲れが倍増した。しかし教室に行くとさらなる襲撃?が。
「キャー!!栗山君だぁ~」と乙姫…
「ちょっと止めてください!ホームルームまで曲の打ち合わせをするんだから!」
乙姫に蘭の堂々の待ったがかかった。
ざわめく教室。
影が薄すぎたボクが今では何故か、今は勘違いと出逢いの連続で、モテ男ということになっている。
だから、教室にいる輩がチャチャ入れてきてうっとうしい。
まぁ蘭と一緒に居れるなら我慢するが。
ゴチャゴチャ言い合っている内に曲の打ち合わせもなにもできなかった。
授業中、ちらっと蘭を見ると、真面目そうにノートを取っていた。
その陰に隠れるかのようにふて腐れた乙姫が怖い…
昼休みに、蘭に意外なことを言われた。
「ごめんね、曲の打ち合わせできなくて…あたしがあの時割ってはいるからだよね?」
「違うよ?乙姫は変な勘違いをしてキャーキャー騒ぐのがいけないんだよ。
アイツは部活とはなんにも関係ないんだから。先輩がアシとか決めたけどさ…
とにかく蘭は気にするなよ!」
蘭は帰るとき何故かいつものウィンクをしなかった。
頭がこんがらがってきていたが、全ての謎がまた下駄箱で解けた。
「栗山君へ」
と記された手紙
封を開けてみると、そこには、「作詞:凜音蘭」と…!
何事だ!?!?!?!?!?
よく読むと、その名の通り詞が綴ってあった。
「いつも、緋色の空の下。私は泣いてばかり。
橋の上で助けてくれた唯一の救世主
そのあなたはいつしか、ギターも上達して、私を明るい
未来へ送ってくれるでしょう。
辛かった過去を消せなくて泣いてばかり居たけれど
アナタがいるから、もう大丈夫 気持ち伝える…
いつしか 好きになったという感情沸いてきて、
相手の名前は教えられない。だってアナタだから。
そう、いつものウィンクは今日はWithout…
諦めない気持ちは二人で繋がるよ
メロディアス…
最高の…ステージへ…
Uh…」
とのこと…
これは…どうみても…コクハクだよな?
そうだよな?え?違うかい?確かめてもらおうか?
いや、そんなことできない、恥ずかしい。
ありがたい。でも受け皿がそんな大きい男じゃないんだ。
思考がこんがらがる中の帰宅。
とりあえず大事に内ポケットにしまった。