Ⅰ.プロローグ
序盤、シリアスです。
母さんが死んだ。
優しい人だった。
私とは何故か本当に全然似てなかったけど、目尻のシワがあたたかい印象の、きれいな人だった。
小さい頃から、聞いたことのない謎の訛りで話す私のことを気味悪がったりなんかしないで、陰口をたたかれたりした時は、背中に隠して守ってくれた。
決して贅沢な暮らしではないし、他人より少し貧しかったけれど、
母娘2人で切り盛りする生活は、確かに幸せだった。
「ゔゔぅううっっ、、がぁさんっ……」
私の目から零れ落ちた涙が、母さんにかかる掛け布団を握る自身の、日々の生活で荒れに荒れた小さな手を濡らす。
息を引き取って固くなった母さんにすがりついて泣くこと、3日。
何も食べる気にも、飲む気にもならなかった。
なんだか、何も摂らない、否、摂れない母さんを置いて、自分だけ何かを食べる気にもなれなくて。
泣きすぎて、自分の身体も限界を迎えていることにも気がつかなかった。
そうであるからか、どれだけ縋り付いても、ピクリとも動かない母さんに、段々腹が立ってきている自分に更に腹が立って、
自分が何を悲しんでいるのか、何に腹を立てているのか、分からなくなってきた。
混乱する頭と、重い体、たった5歳の少女の処理能力は機能しなくなった。
そんな自棄に少女の口をついて出たのは、心からの慟哭。
「なんでわたしををおいていくと?!
かあさんしなんでよ!!」
____。
その瞬間、
走馬灯のように、得体のしれない記憶が頭の中に一気に流れ込んできた。
その反動で、限界を振り切った少女の身体は崩れ落ちた。
意識が落ちる寸前、少女は心の中で呟く。
(あ、私、ヒロインやわ。)
思いつくままに書いてます。