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特殊警察部隊 ワールドアースメシア (アナザーストーリー)

作者: 弘樹

犯罪組織ゼクターとの激闘から四年の年月が流れた。

ジェイク達の住む世界、フューチャーワールドは平和な日々を迎えていた。

エキスパートポリスである四人そしてルギア達も平穏な日々を過ごしていた。

そんな中、ジェイク、セレン、ルギアの三人はとある病院へと向かっていた。

病院に着き、目的の病室へと向かう。

ドアをノックし、中に入るとそこには

満面の笑みを浮かべたディンとレナがいた。

レナの腕には産まれたばかりの子供が抱かれていた。

「ジェイク!セレン!それにルギアまで!

来てくれたのね!」

「みんな......!」

レナが子供を三人に見せた。

とても愛くるしい表情のディンとレナの子供がそこにはいた。

「おめでとう、元気そうで何よりだな!」

「可愛いなあ!」

ジェイクと、セレンまで笑顔になる。

「おい、ルギア。

お前も何か言ったらどうだ?」

と、ルギアにも感想を聞く。

「お、俺は別に......!」

と、顔を背ける。

「ルギアもありがとう。

来てくれて。」

と言いながら、レナとディンは微笑む。

そして遂にルギアは二人の子供であるミシェルの頭を撫でてあげた。

嬉しそうな顔を浮かべるミシェル。

それにつられて皆も笑う。

ディンとレナが式を挙げて四年、二人にはかけがえのない宝物である子供、ミシェルが産まれたのだ。

「そうだ、はいこれ。」

と、セレンが何冊か絵本を渡した。

「ミシェルちゃんにぜひ、読んであげてほしいんだ。

きっと喜んでくれると思うから。」

「ありがとな、セレン。」

ディンが微笑む。

以前よりも遥かに笑うようになったディン。

まさに幸せそのものだ。

その時、ブレスに通信が入った。

「こちらジェイク。」

相手はデニーからだった。

「ジェイク、セレン、ルギア。

悪いが、至急本部へ来てくれ。

新たな任務が入った。」

「了解。

すぐに向かう。」

と、連絡を切った。

「悪いな、ディン、レナ。

新たなミッションが入ったみたいだ。」

そして、セレンとルギアに声をかける。

「ミッションが終わったら、また来るよ!」

「......ミシェル、また来るからな......。」

すると、レナがミシェルの手を取り、その手を振ってあげる。

「ミシェル、バイバイして。」

ミシェルは笑っていた。

「済まないな......、ミッション頑張ってくれ。」

「任せとけ!」

そして、ジェイク達三人は病院を後にした。


「皆んな、元気そうで安心したわ。」

「そうだな。

皆んな変わってない。」

二人はお互い、微笑み合う。


一方、三人は本部の司令室にいた。

「こいつが今回の首謀者だ。」

モニターに一人の男の顔写真が映し出される。

「名前はジョン コルソン。

これまで何人もの一般人を誘拐していると、思われる。

指名手配されているが、今は行方をくらましている。」

「一体、何の目的で?」

ジェイクが尋ねる。

「それについてはまだ、分かっていない。

だが、凶悪犯である事に変わりはない。

何としても奴を捕らえてくれ!」

「了解!!」

三人は頷いた。


三人は手掛かりを元に捜査を進めていった。

捜査の結果、犯人のジョン コルソンのアジトが判明した。

その日の夜、三人はアジトへと向かった。


人気が全く無いこの場所は今は使われていない倉庫ばかりが並んでいた。


三人は物陰に隠れ、ジョンが現れるのを待っていた。

待つ事数十分......。


「現れたか!」

フードを被った一人の男が、倉庫へと向かっていた。

気づかれないように慎重に後を付ける三人。

男は倉庫の中へ入り、明かりを付けた。

すると.....。

「!!」

何人もの市民が腕を拘束され、監禁されているのを目撃した。

口には猿轡までされている。

人々はジョンを見ると、顔を恐怖で引きつらせた。

「静かにしろ!!」

男は拳銃を見せ付けた。

「いいか!お前らはこの後人身売買される。

お前らはいい金儲けの商品だ!

ここじゃ、いくら騒ごうが誰も助けに来ないぜ!」

男は笑い声を上げた。

それを聞いた市民は更に恐怖した。

「今だ!行くぞ!」

その時、すぐ近くに隠れていた三人が飛び出した。

「動くな!!エキスパートポリスだ!」

三人は銃を構え、ジョンに迫る。

想定外の事態にジョンは顔を真っ青にした。

「馬鹿な!?」

ジョンは両手を上げた。

「お前の行動なんか、バレバレなんだよ!」

ジェイクが近付き、ジョンを手錠で拘束した。

セレンとルギアは市民達を救助していた。


その後、ジョンは引き渡され、パトカーに乗せられた。

「よくやってくれた。

捕まっていた市民も全員、無事だ。」

デニーからの通信だった。

三人は任務を終え、本部へ帰還した。


その後、取り調べ室にいたジョンは何故か余裕の笑みを浮かべていた。

「何がおかしい!?」

警察官が尋ねる。

「馬鹿な奴らだ。

こんなんで俺を捕まえた気になってやがる!」

「!?」

次の瞬間、男は怪人へと姿を変えた。

「何!?」

怪人となったジョンはすぐさま警察官を襲い、脱走した。

警察署内を暴れ回り、警察官を次々と襲う。

「さーてと、俺をコケにしてくれたエキスパートポリス共に復讐だ!

大勢の命を奪ってやる!」

脱走したジョンはどこへ向かうか考えていた。

「ん?

あそこは?」

ジョンの目線にはとある病院が映っていた。

「あそこなら、人間共もたくさんいるはずだ......!」

ジョンは不気味な笑みを浮かべながら、病院へ足を向けた。


突如、ディンとレナはの耳元に叫び声が聞こえた。

「!?」

「何なの、一体......?」

ミシェルも不安げな表情になる。

「俺が様子を見てくる。

レナはミシェルとここにいろ。」

「うん.....。」

ディンは病室を出て行った。

叫び声がした方は向かうと、そこには.......!

「!?」

人々を襲うジョンがいた。

「やめろ!!」

ディンはジョンに向けて走り出し、タックルをお見舞いする。

「俺の邪魔をするな!!」

すぐにパンチを喰らわせられる。

「くっ!!」

ディンとレナは今は休職中のため、ブレスを付けていない。

「く、このままじゃ!」

「俺に楯突くとどうなるか教えてやる!」

突如、

ジョンの腕が伸びて、ディンの首元を掴む。

「がは!?」

苦しそうな表情になるディン。

そのままディンは放り投げられた。

壁に激突し、ディンはそのまま意識を失った。

「ディン!?」

居ても立っても居られなかったレナがミシェルを抱いたまま姿を見せた。

「ん?

これはいい!

お前達を人質に貰っていくぞ!」

ジョンは腕を伸ばし、レナとミシェルを捕まえる。

「きゃ!?」

次の瞬間には、ジョンに連れ去られていた。

「う.....!」

うっすらと目を開けたディンの視界に入ったのは、レナとミシェルが連れ去られる所だった。

「レナ!!

ミシェル!!」

手を伸ばすが、もう遅かった。


その後、ジェイク達が駆け付けた。

「レナとミシェルちゃんが!?」

ディンは頷く。

「俺が気付いた時にはもう、連れ去られる所だった......!」

「く!

済まない......!!

俺達が早く気付いていれば!!」

ディンに頭を下げるジェイク。

セレンもルギアも申し訳なさそうに顔を曇らせる。

それを見ていたディンは

「いや、お前達のせいじゃない。

愛する家族を守れなかった俺の責任だ。」

そして

「頼む。

俺をエキスパートポリスに復帰させてくれ!

レナとミシェルは何としてでも俺が助ける!!」

「ディン......。」

ふと、そこで、ディンに一枚の絵が目に入った。

床に落ちていた絵を拾い上げると、

「!!」

ミシェルが描いていた物だろう。

レナと思われる女性の人と、ディン、そしてミシェルの3人が手を繋いで幸せそうに笑っている絵が描かれていた。

「待ってろよ.....!!

必ず、助け出す!!」

ディンはジェイク達と顔を見合わせると、大きく頷いた。


一方、レナはどこかの地下室に監禁されていた。

両手を手錠で拘束され、思うように動けない。

「ミシェル!?

どこなの!!」

呼ぶが返事はない。

「なるほど......、このガキはミシェルって名前か!」

ふと声が聞こえる。

次の瞬間、部屋の明かりが付き、レナの目に映ったのは

「ミシェル!!」

ジョンの腕に抱かれているミシェルだった。

恐怖に顔を曇らせている。

今にも泣き出しそうだ。

「ミシェルに何かしたら、絶対に許さない!!」

「ほう!いいのか?

そんな態度を取って、このガキなんかあっという間に捻り潰せるんだぞ!」

そう言い、レナを蹴り上げた。

「きゃ!!」

倒れるレナ。

ミシェルが大声で泣き出した。

「黙れ!!」

ジョンが大声で黙らす。

「ミシェル......!!」

レナの目には涙が浮かんでいた。


「ディン、久し振りだな。」

本部へとやってきたディンをデニーが迎える。

「話は聞いている。

早速、これをお前に渡す。」

と、デニーがチェンジャーブレスとチェンジカードを渡した。

「ありがとう。

何としても、俺の家族を助け出してみせる!!」

デニーは頷く。

こうして四人となったエキスパートポリスはジョンとレナとミシェルが捕らえられている監禁場所へと向かった。

「ジョンには気付かれないよう、発信機を付けてある。

発信機によると、ここが奴の在りかと思われる。

みんな、頼んだぞ!」

「了解!!」


「相変わらず、うるせえガキだ!!

いい加減にしねえと、捻り潰すぞ!」

大声で叱責するジョン。

「お願い!

せめてミシェルだけは!!」

「あん?このガキだけは助けてほしいってか?」

すると、ジョンはミシェルをレナの方へ乱暴に投げ渡した。

「ミシェル!!」

「いい加減、俺の堪忍袋も切れてきた......。

二人共、あの世へ行け!!」

右腕を剣に変化させ、大きく振り上げる......!!

その時

「動くな!!」

突如、扉が開きディン達が現れた。

「ディン!みんな!!」

「レナ!ミシェル!無事か!?」

ディンはすぐさま、2人の元へ駆け寄る。

手錠を解除したディンは二人を抱きしめた。

「信じてたよ......!

絶対助けに来てくれるって!」

「怖い思いさせて、すまない。

もう大丈夫だ!」

安堵の表情を浮かべるレナ。

ミシェルも途端に笑顔になる。

「く!余計な邪魔を!!」

その時、ジョンの腕がディンをなぎ払った。

吹き飛ばされるディン。

「ディン!!」

「ははは!!

俺の邪魔をするからだ!」

「てめえ!」

ジェイク達がチェンジャーブレスを構える。

すると、倒れていたディンがゆっくりと、立ち上がった。

「なに!?」

「ディン、無事か!?」

ディンはゆっくりと、顔を上げ口を開いた。

「一つ、お前は俺達の幸せな時間を壊した......!

二つ、お前は俺の大切な家族を恐怖に合わせた......!!

三つ、お前は俺を怒らせた!!!」

ディンはチェンジャーブレスにカードをスキャンさせる!

「チェンジ!イグニッション!!」

瞬時にメシアスーツが装着された。

それを見ていたジェイク達は

「俺達も行くぞ!!」

「了解!!」

瞬時にメシアスーツを装着する。

そして、

「メシア1!ジェイク マクロード!!」

「メシア2!セレン リラード!!」

「メシア3!ディン リーデン!!」

「メシア5!ルギア!!」

「ワールド アース メシア!出動!!」

「みんな.....!」

レナとミシェルは安堵の表情を浮かべた。

「く、貴様らあ!!」

ジョンが両腕から鋭利な触手を放つ。

それを素早くかわし、剣で斬り裂いた。

「はああ!!」

ディンがいち早く、ツインブレードで斬りかかる。

次々と斬撃を喰らわせた。

「ぐは!!」

「俺の家族に二度と手は出させない!!」

そして、強烈な一撃を喰らわせる。

「貴様あ!!」

ジョンが反撃に出ようとするが、

「みんな!!」

「任せろ!!」

ジェイク、セレン、ルギアが同時攻撃を放つ。

ジョンは瀕死寸前だった。

「あの世で懺悔しろ......!!」

ディンがツインブレードにパワーを溜める。

そして、

「ツインカッターッ!!」

ニつの刃で斬り裂く。

「うわあああ!!!」

ジョンは瞬時に爆発した。

「ミッション コンプリート!」


その後、無事にレナとミシェルは助け出された。

「済まない......!

俺のせいでこんな目に合わせてしまって......!」

ううん。と、レナは首を振る。

「さっきも言ったでしょ?

ディンなら絶対に助けに来てくれるって!」

そしてレナは笑顔で

「ありがとう。」

と伝えた。

そしてミシェルをディンに預けた。

「ミシェル。

あなたのお父さんはとっても強いんだよ?

あなたも、強い子になってね!」

言葉が通じたのか、ミシェルは嬉しそうに笑った。

そして、二人で抱き合った。


「家族って良いものだな.....。」

「幸せそのものだね。」

「......羨ましい。」

ルギアがボソリと、呟いた。

「え?」

思わず聞き返すジェイクとセレン。

「ルギア、お前......!」

「べ、別に何でもない!!」

「なんか、意外だなー。」

顔を背けるルギア。

しかし、その顔は赤面していた。

それを見て二人は笑う。


ディンとレナとミシェルは浜辺にいた。

綺麗な夕焼けが三人を照らす。

浜辺に座りながら、肩を寄せ合う。

いつまでもこの幸せが続くようにと、二人は誓った。













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