第6話 親父の説明が毎回足りない
第2章開幕です
何章あるかはまだ決まってない
視界が安定した瞬間、目に飛び込んできたのは見慣れた天井だった。
「……基地?」
計器類の警告音が次々と止まり、ドラゴンウェアの電源が落ちていく。
「生きて帰ってこれたのはいいけどさ……」
昇は深く息を吐いた。
ハッチが開き、白衣姿の父が駆け寄ってくる。
「昇、無事か!」
「無事だけど!」
昇はコックピットの中から叫んだ。
「月に飛ばされるとか聞いてないし! 剣が出てくるとかも聞いてないし! エネルギー切れ寸前とかも全部初耳なんだけど!?」
父は一瞬、言葉に詰まる。
「……すまない」
「いや、謝るとこそこじゃなくてさ!」
昇は頭を抱えた。
「説明が足りなさすぎなんだって毎回!」
そこへ、扉が開く。
白衣姿の男たちが次々と入ってきた。
父とよく似た顔立ちの者もいる。
「……誰?」
昇が目を瞬く。
「紹介しよう」
父が一歩前に出る。
「彼らは、私の兄弟だ」
「は?」
昇は固まった。
「兄弟?」
「そうだ。私たちは四兄弟だ」
並んだ四人の男たちは、皆どこか雰囲気が似ていた。
「そして――」
父は続ける。
「我々は共に、一つの計画を進めていた」
部屋の照明が落ち、ホログラムが展開される。
そこに映し出されたのは、四体の巨大な装備。
獣を思わせる異形のパワードスーツ。
「これが、我々の切り札だ」
昇は目を見開いた。
「……なにこれ」
父は静かに告げる。
「対機械兵用決戦兵装――《四獣王》」
四体の機体が並ぶ。
昇が今まで乗っていたドラゴンウェアも、その中にあった。
「ちょっと待て」
昇はゆっくり父を見る。
「俺、そんな世界救う装備に乗ってたの?」
父は真っ直ぐに頷いた。
「そうだ」
昇は天井を見上げた。
「……だから説明しろって言ってるんだよ、親父」




