表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四神伝説~散々支配してきたブリキ共に鉄槌を下してやんよ~  作者: 統氏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/49

42話 爆散!駄目!絶対!

作戦室の中央に、機械兵の戦闘ログが投影されていた。


 映し出される映像は、どれも同じ結末を迎えている。

 激突。

 破壊。

 そして――爆散。


「……毎回だな」


 焔が、腕を組んだまま言った。


「派手に壊して、終わり」


「そうしねぇと止まらなかったからな」


 昇が肩をすくめる。


「今までは、それで正解だった」



「ですが」


 四獣AI――青龍が淡々と続ける。


「その結果」

「機械兵の内部構造は、ほとんど解析出来ていません」


「ワープ機構についても」

「稼働状態のデータは、皆無です」


 守が、はっと息を呑んだ。


「……全部、壊してきたから」


「はい」



 剣が、静かに口を開く。


「つまり」

「俺たちは、一番知りたい部分を」

「毎回、自分たちで消してきた」


 その言葉に、誰も反論しなかった。



「月に行くなら」


 昇が、映像を見つめながら言う。


「機械兵が、どうやって」

「ここまで来てるのかを知らねぇと話にならない」


「でも」

「壊したら、何も残らない」


 一拍置いて、はっきり言う。


「だから次は」

「捕らえる」



「拘束、ですね」


 守が慎重に確認する。


「稼働したまま」

「逃がさず、壊さず」


「正解です」


 四獣AIが即答した。


「ワープ機構の解析には」

「機体の保持が必須条件です」



「で」


 焔が画面を指さす。


「それをやるのは、誰だ?」


 四獣AIが、迷いなく答える。


「白虎」

「玄武」


 表示が切り替わり、二機のシルエットが強調される。



「白虎は、制御と間合い」


 青龍。


「敵の動きを制限し」

「逃げ道を封じる役割です」


「玄武は、防御と固定」


 玄武AI。


「反撃を受け止め」

「拘束状態を維持します」


 守は、静かに頷いた。


「……僕の役割ですね」



「だが」


 剣が、低い声で言う。


「今の白虎と玄武は」

「動けない」


 画面に、現在の状態が映し出される。


《修復進行中》

《再起動 未定》



「……つまり」


 昇が言葉を継ぐ。


「拘束作戦をやるには」

「まず、治すのが先決だ」


「はい」


 四獣AIが答える。


「現時点での最優先事項は」

「白虎・玄武の完全修復です」



「時間がかかるな」


 焔が、少し苛立ったように言った。


「その間に」

「向こうが、何もしないとは思えねぇ」


「……そうですね」


 守も、小さく頷く。



 昇は、拳を握った。


「でも」

「それしかねぇ」


「白虎と玄武を治す」

「それが、今出来る最善だ」


 誰も反対しなかった。



 だからこそ。


 剣は、何も言わなかった。


(……本当に、それでいいのか)


 前回。

 白虎と玄武は、確かに壊された。


 正面から。

 力で。

 真正面から叩き潰されるように。


(あれは、本当に想定外だったのか)


 答えは、出ない。


 剣は、その違和感を口にせず、

 ただ胸の奥にしまい込んだ。


(……間に合えば、いいが)


 その不安を、誰にも伝えないまま。


 作戦は、静かに――

 動き出そうとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ