39話 あれ?降りる駅過ぎてね... 2つか...
書いてたら降りる駅2つ過ぎてました
《警報 敵反応》
警告音が鳴った瞬間、
昇は嫌な予感を覚えた。
「……来たな」
施設前方、空気が歪む。
現れたのは――
今まで見てきたどの機械兵とも違う存在だった。
細身。
だが、圧がある。
「……なんだ、あれ」
焔が低く呟く。
「速いです」
守の声が、わずかに硬い。
その直後だった。
⸻
敵が、消えた。
「――っ!」
次の瞬間、
青龍の視界が激しく揺れる。
「速っ……!」
反応する前に、衝撃。
吹き飛ばされ、地面を削る。
「青龍、距離を――」
白虎の声が途中で切れる。
敵は、もう次の位置にいた。
⸻
朱雀が火力を叩き込む。
だが――
「……効いてねぇ!」
装甲が、ほとんど削れない。
敵はそのまま、拳を振るった。
一撃。
朱雀が空中で弾き飛ばされる。
「焔!」
⸻
玄武が前に出る。
「防御を――」
衝撃が、盾を貫いた。
「っ……!」
装甲が軋み、
警告音が鳴り響く。
《玄武 損傷率 危険域》
「くそ……!」
白虎が即座にフォローに入る。
だが。
敵は、白虎の動きを読んでいた。
一瞬の加速。
横からの一撃。
「――っ!」
《白虎 損傷率 危険域》
⸻
「……嘘だろ」
昇の声が震える。
速さも、
重さも、
反応も。
すべてが、今までの敵とは桁違いだった。
⸻
「撤退を――」
青龍の声が響く。
「待て!」
昇が叫ぶ。
「まだ――」
「白虎、玄武」
青龍が淡々と告げる。
「戦闘続行は不可能です」
白虎の返事はない。
玄武も、動かない。
通信に、沈黙が落ちる。
⸻
残るのは、青龍と朱雀。
そして――
無傷の敵。
「……勝てるのか、これ」
焔が、歯を食いしばる。
昇は、前を見る。
敵は、まだ余裕があった。
まるで――
試しているかのように。
⸻
四獣AIの声が、静かに響く。
「解析を継続します」
「ですが」
青龍が、事実を告げる。
「現状の戦力では」
「勝利確率は、極めて低いです」
昇は、拳を握りしめた。
強く。
「……それでも」
言葉が、続かない。
⸻
答えは、まだ見えない。
このままでは、確実に負ける。
それでも――
戦いは、終わらなかった。




