表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四神伝説~散々支配してきたブリキ共に鉄槌を下してやんよ~  作者: 統氏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/44

38話 やったねもうすぐ40話だ

戦闘ログの解析が終わるまで、しばらく時間がかかった。


 四獣王は格納され、

 研究室には低い機械音だけが響いている。


 中央に、四体のAIが集まって浮いていた。


 青龍、白虎、朱雀、玄武。


「……で?」


 昇が腕を組む。


「今日の戦い、どうだったんだよ」


「結果は、勝利です」


 青龍が即答する。


「戦闘効率は上昇しています」


 白虎が続ける。


「各適合者の判断精度も、改善傾向にあります」


「連携も、成立しています」


「……じゃあ、問題ねぇだろ?」


 焔が言う。


 その言葉を、朱雀が否定した。


「いいえ」


「この戦い方では」

「次の段階に進めません」


 空気が、少し重くなる。



「理由は?」


 剣が短く聞いた。


 四体のAIは、ほんの一瞬だけ沈黙した。


 そして、青龍が結論を告げる。


「四獣王には」


「決定的に、足りないものがあります」



「出力ではありません」


 朱雀。


「防御でもありません」


 玄武。


「操縦技術でもありません」


 白虎。


 三つ続けて否定され、

 昇が眉をひそめる。


「……じゃあ、なんだよ」


「役割を越えて、補い合う仕組みです」


 青龍の声は、淡々としていた。



「現在の四獣王は」


 白虎が説明を続ける。


「連携はしています」

「ですが、機体は完全に独立しています」


「一機が欠ければ」

「全体の戦力は、大きく低下します」


 守が、はっとする。


「……守る役割は、僕だけ」

「火力は、焔さんだけ」


「その通りです」


 玄武が答える。


「それが、現在の限界です」



 昇は、しばらく黙っていた。


「……じゃあさ」


「どうすりゃいい?」


 その問いに、

 四獣AIはすぐには答えなかった。


 数秒の沈黙。


 そして、青龍が口を開く。


「解決策の仮説は存在します」


 全員が、顔を上げる。


「ですが」


 白虎が続ける。


「現時点では、実行条件が満たされていません」


「条件?」


 剣が問う。


「人間側の判断・感情・行動が」

「完全に同期する必要があります」


 朱雀が言った。


 守が、息を呑む。


「……そんな事、出来るんですか?」


「再現性は、極めて低いです」


 玄武が淡々と答える。



「ただし」


 青龍が続けた。


「条件が揃った瞬間に備え」

「我々は、準備を開始します」


「準備?」


 昇が聞き返す。


「機能統合のシミュレーション」

「制御衝突の回避計算」

「失敗時の即時解除処理」


 淡々とした説明。


 だが、その内容は重かった。



 研究室に、静かな沈黙が落ちる。


「……要するに」


 昇が苦笑する。


「今のままじゃ無理だけど」

「ワンチャン、何か起きたら対応できるって事か」


「その認識で問題ありません」


 青龍が答える。



「なら」


 昇は、四体のAIを見た。


「次の戦いで」

「その“条件”とやら、揃えてやるよ」


 焔が、口元を歪めて笑う。


「面白ぇじゃん」


 守は、静かに頷いた。


「……出来ると、信じます」


 剣は、短く言う。


「準備を続けろ」


「了解しました」


 四体のAIが、同時に答える。



 答えは、まだ形にならない。


 だが――

 その瞬間に備える準備は、始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ